大容量光通信時代に最適な、新たな光マトリクススイッチソリューション【エヌジーシー】
FOCUS 有料エヌジーシー(以下、NGC)は日商エレクトロニクスの子会社として光通信関係の各種パッシブデバイス、WSSなどの高機能デバイス、光トランシーバ等のデバイスを販売している商社だ。今回は、同社が売上を伸ばしている光マトリクススイッチを用いた、大容量の光通信サービスを想定した新たなソリューションについて話を聞いた。
NGCが提案するのは米国Glimmerglass社が開発・製造を行っている「Intelligent Optical Switch(以下、IOS)」を用いたソリューションだ。
このIOSは3D-MEMSをコア技術としたO-O-O(All Optical)で光信号の経路切り替えを行うN×M光スイッチ(L1スイッチ)であり、1G、10G、100G、DWDM等、どのような信号でも経路の切り替えができるので、将来的に400Gなどの大容量の通信にシフトしても使い続けることができる。
また、このIOSはGlimmerglass社のActive Control技術により、挿入損失を非常に低く抑えることができ、スイッチングスピードも20msと短い。
ポート数は16×16~192×192までをサポートしており、ユーザの要望に合わせてポート数を非対称にカスタマイズすることも可能で、IOS内にVOA(Variable Optical Attenuator)や光Splitterを搭載することもできる。MTBFは40年で、信頼性も非常に高い。インターフェースはGlimmerglassオリジナルのGUIソフトをはじめ、TL1やSNMP、Netconfにも対応している。
アプリケーションの幅広さも特長であり、リードタイムの短縮や人的リソースの効率化を図ることができる。
ネットワークテストの自動化
例えば、ネットワークの相互性のチェック等を光スイッチで自動化できる。
IOSを使うことにより短時間で多くの構成のネットワークテストが可能で、遠隔操作もできる。また、トポロジを組んでおけば自動で測定を進めるので、担当者が別の業務に従事したり、夜間に測定を済ますなど、時間を有効に活用できる。NGCは「このアプリケーションは国内の研究機関に多数の採用実績がある」と話している。
ファイバ配線の集約、自動化
データセンタや通信基地局等ではFiber Patch Panelを使用して数百本の光ファイバを整理しており、ファイバの差し替えに時間を費やしている。さらに遠隔地での障害であれば人件費、交通費も発生する。また、ヒューマンエラーによってファイバを傷つけてしまう可能性も有る。NGCは「こうしたシーンでは、全てのファイバをIOSに集約することで、迅速なトラブル対応やCapex、Opexの削減を実現できる」と説明している。
また、光計測器のシェアリングも可能だ。例えば、100G等で用いられる高価な計測器をIOSでシェアすることで、出荷時のデバイス測定を効率化できる。
他にも光通信ラインの冗長化、主回線と監視用にIOS内で光信号を分岐させて信号の健康状態のチェックをすることができるネットワークの監視ソリューションといった使い方も可能だという。
また、4K・8K映像などの大容量の映像データに関しても、光信号で伝送されるものは経路切り替えによるチャンネル切り替えや伝送ルートの冗長化が可能だ。OTDR等では、センシングの多ルート化を実現できる。