ミライト・ワンの、コンテナDCビジネス戦略【1:コンテナDCのワンストップサービス】
SpecialReport 有料ミライト・ワンとモルゲンロットは3月6日、「ミライト・ワン コンテナDCワンストップソリューション」のサービス提供を開始した。これは、コンテナ型AIデータセンタ(以下、コンテナDC)の設計・施工から運用・保守までを一貫して提供するワンストップサービスとなっている。従来、DCの設置や利用を検討している顧客は、設計・施工・運用・保守・サーバ調達など工程ごとに契約を結ぶ必要があるが、同サービスでは、顧客は工程ごとの契約を結ぶ必要がなくなるため、短納期、かつ顧客の仕様・ニーズに柔軟に対応したコンテナDCの利用が可能となる。
このワンストップサービスというのは、コンテナDCと非常に相性が良い。コンテナ型はビル型DCと比べて、例えば「短納期」「設置場所の自由度が高く、変更も柔軟に行える」「初期投資を抑えることができ、その後の増設も容易」「新たに導入を検討している技術・ソリューションの小規模なトライアルがし易い」といったメリットが有る。こうしたコンテナDCの即応性や柔軟性は、顧客にとって、生成AI需要により状況の変化が目まぐるしくなったビジネス環境に対応する有効な手段と言える。そして、顧客がコンテナDCを設置したいと考えた時、「ミライト・ワン コンテナDCワンストップソリューション」を選択すれば、通信建設業界の最先端で長年の実績を持つミライト・ワンがDC全体を把握しながら各工程で迅速かつ適切な対応をするパートナーとなるので、その知見によりコンテナDCの即応性や柔軟性を十二分に活かすことができる。また、ミライト・ワンは再エネ設備なども併せて提供することができるので、生成AI時代のDCで懸念されている電力確保の課題にも強みがある。
同サービスの中でミライト・ワンが提供する価値は、上記のようなハード面におけるワンストップサービスであり、一方のモルゲンロットが提供する価値はソフト面におけるワンストップサービスとなる。例えば、モルゲンロットの「Cloud Bouquet」は、高性能なGPUを利用したいエンドユーザと、それらのリソースを提供できるコンテナDCをつなぐクラウドマッチングサービスであり、自社開発の仮想化技術によりGPUサーバの稼働率の高効率化を実現してコンテナDCの投資対効果を飛躍的に高めるものとなっている。
今回のレポートでは、「ミライト・ワン コンテナDCワンストップソリューション」提供開始時の記者説明会で示された、ビジネス戦略について纏めた。
(OPTCOM編集部 柿沼毅郎)
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