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NTT東日本とシスコがめざす、中堅・中小企業のDX推進戦略【2:光クラウド電話のサービス概要と、Webexとの連携強化のポイント】

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「ひかりクラウド電話」のサービス概要

NTT東日本
ビジネス開発本部 第一部門長
高橋 立典氏

 コロナ禍の影響もあり、働き方、働く環境は大きく変化した。NTT東日本のビジネス開発本部 第一部門長である高橋 立典氏は「中堅・中小企業においても、特に電話の利用に関して様々なお困りごと、ご意見、ご要望を頂いていた。例えばオフィスでは、電話対応をするためだけに出社をしなくてはいけない、オフィスをフリーアドレスにしたいが個人の配線や機器が散在しているといったご意見を頂いた。また、テレワークでは、会社の代表番号が着信する大切の顧客からの電話が取れない、また相手に応じて連絡手段もバラバラになると様々なツールやデバイスを用いる煩雑な業務になってしまう、といったご意見を頂いた」としており、「このような背景から、我々は中小企業のお客様のお困りごとを解消するために光クラウド電話サービスを2021年より提供している。このサービスなら、会社の固定電話番号でどこでも発着信が可能であり、仕事のツールを一元化してオフィスの配線フリーを実現することもできる。また、我々NTT東日本の充実のサポート体制で、導入後も安心してご利用いただける」と説明している。

「ひかりクラウド電話」により、テレワークにおける固定電話番号の利便性が向上する。また高橋氏は「例えば拠点が二つあり、A拠点では『ひかりクラウド電話』をご利用いただき、B拠点では『ひかり電話オフィスA』をご利用いただくような場合においては、これらの拠点間の通話料は無料といった特長も持っている」と話す。

チャットツール、オフィスの固定電話、携帯電話等、それぞれ複数のデバイスを使い分けてコミュニケーションを取らなければならないという課題に対し、「ひかりクラウド電話」ならば一つのデバイスに纏めて、場所を問わずにコミュニケーションが取れるようになる。また、この特長により、デバイスごとにLAN配線や電話配線等が必要だったオフィス内を、Wi-Fiのみの配線レス環境に移行することができ、オフィスのフリーアドレス設計も容易になる。

端末からネットワーク、クラウド設定まで広範にわたり、NTT東日本のプロフェッショナルのエンジニアが直接サポート。

「ひかりクラウド電話」と「Webex」の連携を強化

 この「ひかりクラウド電話」を「Webex」と連携させたサービスの提供を開始したのが、今年6月。そして今回、その連携を強化するに至った。その背景について高橋氏は「ひかりクラウド電話はNTT東日本から提供、Webexはシスコ様のパートナー様からご提供いただくという形だと、この二つのサービスをお客様側で連携させて使わなくてはいけなかった。そこで今回、NTT東日本がWebexを自ら提供するサービス形態を加えることで、NTT東日本から二つのサービスをワンストップで提供することが可能になる。これにより、お客様のクラウド化における課題や抵抗感を解消できると考えている。例えばこれまで、お客様から提供元やお問い合わせ先がバラバラで不安だという声も頂いていたが、NTT東日本から販売・サポートを一元的に提供することで、こうしたお客様の抵抗感を払拭していく」と話している。

連携強化のイメージ。Webexは電話機能が非常に充実しており、外線・内線通話、代表番号、保留転送、パーク保留応答と、これまでビジネスフォンが実装してきたような機能を遜色なく実現できる。高橋氏は「やはりオンプレからクラウドに移るというところに関しても、お客様が抵抗感を持たれる場合がある。例えば、PCやスマートフォンでご利用できるというお話をさせていただいても、これまで通り卓上の電話機も使いたいというご要望を頂く場合がある。そこで今回、Webexの対応端末、ハードウェアについても、NTT東日本から直接ご提供することで、これらの抵抗感を解消していきたいと考えている」と説明している。

提供端末。IP電話機は、Line数やWi-Fi対応/非対応などが選べるよう5機種をラインアップ。

NTT東日本によるWebex関連の提供内容。

 高橋氏は「『ひかりクラウド電話サービスをご利用いただくことで、中小企業様の社内のフリーアドレス化、テレワーク、BCP対策といったものを支援したい」とし、「シスコ様との間では、これまでも『ギガらくWi-Fi』『ギガらくスイッチ』『Managed SD-WAN』『ギガらくVPN』など多岐にわたってパートナーシップを進めてきたが、今後も中小企業様のDX推進に向けて、更にパートナーシップを強化して、新たなサービスの提供を進めていきたい」と話している。

レポート目次

1:パートナーシップ強化の背景

2:光クラウド電話のサービス概要と、Webexとの連携強化のポイント

3:Webexのサービス概要、両社のパートナーシップにおける今後の展望