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　ノキアソリューションズ&ネットワークスは5月12日、本社(六本木ヒルズ)の先端技術センター（ATC）においてローカル5G実験試験局免許を取得し、ローカル5Gラボとして展開することを発表した。
　同ラボでは、実機を使った共同ソリューション開発、ユースケース展示、様々なアプリケーションのテストや実際の使用環境のシミュレーションを行い、実際のシナリオの中で技術がどのように機能するか検証できる。

　ノキアソリューションズ＆ネットワークス合同会社の代表執行役員社長であるジョン・ランカスターレノックス氏は「最新の5Gイノベーションを紹介し、そのイノベーションがどのようにお客様に新しいビジネスチャンスをもたらしていくかについて紹介できる。ノキアのLab as a Serviceの利用により、通信事業者様は、実際の使用環境下で信頼性と性能を検証できるようになり、革新的なサービスや製品を迅速に市場展開することができる。このセンターでは、お客様が実際の環境でローカル5Gの可能性を体験することができる。さらに、実際の環境をシミュレートして、当社のエキスパートをトレーニングし、ローカル５G 導入に関する問題を迅速に解決することができる」としている。

　同日に開催されたオープニングセレモニーでは、フィンランドから本社CEOや外国貿易大臣が来日して登壇し、5G、6Gに対する見解を述べた。
　本レポートでは、オープニングセレモニーや、ラボ内の様子、エコパートナーのソリューションについて纏めた。
(OPTCOM編集部　柿沼毅郎)

各登壇者のスピーチ

　ここでは、オープニングセレモニーで登壇した各キーパーソンの5G、6Gに対する見解を纏める。

駐フィンランド大使 藤村和広氏のスピーチ

フィンランドと日本の科学技術分野での協力
　日本のSociety 5.0において、ノキアは大変重要な役割を担うと思っている。そして、このローカル5Gラボというのは、フィンランドと日本の首脳会談の結果に沿うものとなる。両方のリーダーは更に協力を強化することで同意している。特に科学技術分野での協力となる。
　フィンランド神話の中では、地球、空、太陽、月、星、雲といった我々を取り巻く世界は、鳥の卵が破裂してできあがったものだとされている。ノキアはこの卵を21世紀において打ち砕いて、新しい世界を未来に向かって創ってくれるだろう。

フィンランド共和国・開発協力・外国貿易大臣 ヴィッレ・スキンナリ氏のスピーチ

日本・フィンランド首脳会談で5G、6Gでの協調にも言及
　私は貿易大臣として、公平、オープンな貿易を重要視している。今現在、この世界情勢、様々な不安定な要素がある。例えば貿易、健康医療、人道的な部分、ウクライナの侵攻のような情勢もある。透明性、信頼性、そしてデジタル的な信頼というのが重要だと考えている。特に接続という意味では、日本とフィンランドの間には同じ価値観がある。同じ目的がある。日本とフィンランドの関係は非常に強固なものとなっており、今回の首脳会談では科学技術分野での協調、5G、6Gでの協調を強く話をしていた。
　非常に強いICTのエコシステムが日本にあり、フィンランドにもある。今回の5Gラボ開設は一つの大きな布石になると考えている。では、これが意味するものは何なのか。たくさんの意味がある。世界を変える力、業界を変える力があると思う。前向きな変化をもたらすということで、特にインダストリーにおいて、どのように変革をもたらしていくのかに一石を投じるだろう。デジタル化もそうだし、生産性、プライベートセクターとパブリックセクターの両方の生産性を上げていく。そして気候変動対策もある。こういったところで、5Gを活用したエコシステムというのが重要になってくる。その先には6Gも出てくる。
　ノキア ローカル5Gラボは、5G技術を学んでリサーチができる場となっている。私が自信を持って申し上げられるのは、このラボがコラボレーションの場になり、業界にとっても、皆様にとって重要な場になるということだ。東京、日本は、世界のプラットフォームとして認識される場になっている。ここでまさに、B2BやB2Government、そしてピープル・トゥー・ピープルという形でショーケースを行うことができる。

レポート目次

■登壇者のスピーチ
・駐フィンランド大使 藤村和広氏、　フィンランド共和国・開発協力・外国貿易大臣 ヴィッレ・スキンナリ氏

・ノキア CEO ペッカ・ルンドマルク氏、　ノキアソリューションズ&ネットワークス 執行役員 エンタープライズビジネス統轄 ドニー・ヤンセンス氏

■ラボ内部の様子と、ローカル5Gソリューション
・ローカル5Gラボの内部、　リモートひび割れ検知【日本システムウエア・TeamViewer Japan】

・道路事業者向けや、屋内設備点検での活用【日立国際電気】、　分散型アンテナシステム(DAS)をローカル5Gで活用【東芝インフラシステムズ】