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ハイブリッドワークや企業DXを支える、シスコの最新ネットワーク【2】

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~真のハイブリッドワークを可能にするネットワーク「新しいCiscoアクセスネットワーキングのイノベーション」~
シスコシステムズ合同会社 執行役員 エンタープライズネットワーキング事業担当
眞﨑 浩一氏

 シスコシステムズはWi-Fi、ローカル5G、有線、それぞれのアーキテクチャ、アクセス手段を独立させるものではなく、全てを統合し、連携させるマルチアクセスについて、非常に明確なビジョンとアーキテクチャを持っている。
 眞﨑氏からは、ハイブリッドワーク時代の課題と、シスコのWi-Fi 6E対応ソリューションについて解説された。

ハイブリッドワークの世界で、通信量の増加トレンドが続く

シスコシステムズ
執行役員
エンタープライズネットワーキング事業担当
眞﨑浩一氏

 シスコは、ハイブリッドワーク時代のオフィスネットワークに起きている異変について、拠点トラフィックの増加を指摘している。Cisco Hybrid Work Indexによると、2021年のトラフィックは、2019年と比べて29%増加しているという。これは、コロナ禍において世界中の企業が出社率を抑えている中での増加を示している。眞﨑氏は「以前のオフィスネットワークの利用は、Webの閲覧やメールの送受信といったトラフィック量の少ない業務が中心だった。対して、ハイブリッドワーク時代では、在宅や外部から仕事をされる方々が増えるので、オフィスに出社した方々もビデオ会議のようなトラフィック量の多いツールを使うことが増える」と話す。

職場でもビデオ通信が必須に。

 シスコは、ハイブリッドワーク時代のオフィスネットワークに起きている異変について、拠点トラフィックの増加を指摘している。Cisco Hybrid Work Indexによると、2021年のトラフィックは、2019年と比べて29%増加しているという。これは、コロナ禍において世界中の企業が出社率を抑えている中での増加を示している。眞﨑氏は「以前のオフィスネットワークの利用は、Webの閲覧やメールの送受信といったトラフィック量の少ない業務が中心だった。対して、ハイブリッドワーク時代では、在宅や外部から仕事をされる方々が増えるので、オフィスに出社した方々もビデオ会議のようなトラフィック量の多いツールを使うことが増える」と話す。

コロナ禍以前のオフィスネットワーク。


ハイブリッドワーク時代における、オフィスネットワークの課題。トラフィックの増加が各部で問題を引き起こす。

 ビデオ会議が増えることで、出社人数が減ってもトラフィックが増加し、まずアクセスポイントがボトルネックになって、ジッタや遅延が起き、映像のフリーズに繋がる。その上位にある集約スイッチでも渋滞が起きる。更に上位のルータも、各クラウドアプリケーションまでのアクセスを全て制御しなくてはいけないので、セッション数が増大することで通信エラーに繋がる。
 眞﨑氏は「出社している人数が2~3割に減っているのだったら、オフィスのネットワークを投資しなくても良いだろうというご意見もあるが、実際にはトラフィック増加による問題が発生している。加えて、オフィス、そして工場、研究所、店舗等々でネットワークが果たす役割というのは、DXの推進もあり、更に広範になっていく」と指摘している。

オフィス ネットワークが果たす役割が広範になることで、ストレス無く繋がることや、頻繁なビデオ会議に耐えられる大容量、双方向、無線通信、そしてセキュリティの重要性が増す。

新時代のワークスペースを実現する、Cisco Wi-Fi 6E 対応ソリューション

CiscoのWi-Fi 6E対応エンド・ツー・エンド ソリューション。

 シスコは新時代のワークスペース実現において、SDGsの達成、そしてPC、携帯端末、IoT機器からのアクセスを全て統合したいというニーズにも対応する新製品を出している。
 APはWi-Fi 6E対応による高速性を提供する。この規格は6GHz帯をサポートしており、従来の周波数帯に比べてコンフリクトが発生するケースは非常に少なく、快適に使うことができる。今回、業界最高水準のハードウェア能力となる8×8をラインアップ。また、環境センサも搭載しているので、スマートビル化による省電力化も図ることができる。

Wi-Fi 6E対応APは、CPUの進化により高密度化を実現。また、6GHz帯を含む3バンド対応により各チャンネルの混雑が無く、DFSも無いクリーンな無線アクセスが可能になる。眞﨑氏は「日本における6GHz帯の規格の認可は年内だと考えられており、我々は先行して製品をリリースし、ソフトウェアで規格に対応していく」と話している。

 このAPを支える100Gアップリンク機器も二機種が追加される。「Cisco Catalyst 9400X」は384台のAPを収容できる製品。「Cisco Catalyst 9300X」は48台を収容できる製品で、こちらは全ポートUPoE+対応により、環境センサに必要となる電力も十分に供給できる。
 アップリンク機器を収容するコアスイッチの新製品は、400Gアップリンクの「Cisco Catalyst 9500X/9600X」。Cisco Silicon Oneを搭載しているので、高性能かつ低消費電力を実現している。
 これらの機器のポリシーとID管理を実行する「Cisco ISE」は、Wi-Fi6Eやローカル5Gも含めた、Cisco Catalystシリーズの有線無線の認証も行える。
 オーケストレーションと分析については、「Cisco Meraki」「Cisco DNA Center」「Cisco DNA Spaces」といったクラウドソフトウェアも機能進化を続けている。

最高の業務体験を提供

エンド・ツー・エンド ソリューションにより、最高の業務体験を提供。プラットフォームでは、3Dマップで全てのアクセス端末や電波強弱の状況を可視化できる。

 こうしたCiscoの最新ソリューションにより、ユーザの業務環境はどのように変化するのか。まず、アクセスの部分では、機械学習とも連携した干渉低減技術CleanAir Proにより、有線と同等の速度を実現するという。また、Cisco Silicon Oneを搭載したコアスイッチは、Wi-Fi 6/6E以降の大規模トラフィックにも対応できるので、長く活用できる。プラットフォームは、新たな電波環境でも圧倒的な可視性を提供し、“繋がらない”を即座に見える化して解消する。
 次に、このソリューションを環境モニタリングの観点で見ていきたい。

安全で持続可能なワークスペースを実現

環境モニタリング機能のイメージ。

 APの環境センサは、温度や湿度、そして空気中の環境有害物質を検知することが可能だ。これを「Cisco DNA Spaces」でエリアごとにマッピング化して提供できる。シスコは、スマートビル化による節電を積極的に提案していくという。

「Cisco DNA Spaces」による、環境モニタリング可視化の一例。オフィスの各フロア、各会議室、あるいは工場の建屋全体を可視化できる。位置情報も把握できるので、IoT機器の位置だけでなく、端末所有者の現在位置まで管理できる。

大規模なセキュアIoT

IoT用途では、セキュアで大規模な展開が可能だ。

 APはWi-Fi以外の様々な無線規格もサポートしているので、多様なIoT機器、例えば店舗の電子タグのようなものまで収容できる。
 スイッチではこれらのIoTをゼロトラストでセキュリティ管理しており、PCやスマートフォンでは検知できないような脅威、例えばカメラやセンサに仕込まれた脅威を排除できる。
 プラットフォームでは、IT/OTを一貫して管理するので、工場でも使いやすい。

 眞﨑氏は「Wi-Fi6Eや5Gも含めた無線、有線を全てセグメンテーション化して、一貫したポリシーでアクセスを管理していくことが可能になる。この、ハイブリッドワークの新しいネットワークを実現するソリューションとして、新しい無線AP、より高速かつ高集積度のスイッチ製品、新しい認証システムのソフトウェア、可視化や運用を支えるDNA Center、そして日本語化されるDNA Spacesをご提案していく」と話している。

レポート目次

ハイブリットワークの実現に向けて
・真のハイブリッドワークを可能にするネットワーク
Cisco Private 5G