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シスコ5Gショーケース、および5G開発戦略のアップデート【1:日本の5Gにおけるシスコの主な実績】

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 シスコ5Gショーケースは、あらゆる業界のユーザやパートナー企業とともに、5Gの積極的な活用方法を創造・提案し、デジタル変革の推進を支援することを目的として、2020年11月に開設された。ローカル5Gの商用局免許を取得し、Wi-Fi6も含めたマルチアクセス環境も実現している。
 シスコは12月、開設から二年が経ったシスコ5Gショーケース、そしてシスコの5G開発戦略のアップデートに関する記者説明会を開いた。本記事では、その内容をレポートする。

(OPTCOM編集部 柿沼毅郎)

日本の5G構築におけるシスコの実績。サービスプロバイダ向けルータの国内市場では、77%のシェアを獲得しているという。

 シスコは日本の各サービスプロバイダの5Gインフラ構築に貢献している。現在、5Gはコンシューマへの普及が進んでいるフェーズにあるが、サービスプロバイダは企業ユースや産業ユースでの普及にも注力している。そこでシスコは、NTTが進めているIOWNグローバルフォーラムやローカル5Gの実証実験に参画。また、ソフトバンクの5Gコンソーシアムにも参画している。

 サービスプロバイダ向け事業戦略について、シスコシステムズ 専務執行役員 情報通信産業事業統括の濱田義之氏は「一番大事なのは、コア技術の継続的なイノベーションだ。例えば、オプティカルとIPといった異なるネットワークを統合するRouted Optical Networks、そしてWeb IP Transport、パブリック5Gも、このイノベーションの一環となる」と話している。
 こうしたイノベーションのベースとしてシスコが取り組むのは、コンポーネント技術の革新、および提供の拡充だ。シリコンの自社開発や、オプティカルへの大量の投資を行っている。Acaciaの大型買収もその一環となる。
 また、コンポーネントだけでなく、デジタル通信事業者向けの付加価値サービスを展開していくという。これには、モバイルIoT、プライベート5G、放送のIP化、キャリアエッジが含まれる。
 次に、この事業戦略の実績を見ていきたい。

ローカル5Gでめざす、地域活性化・働き方改革

 シスコは、NTT東日本が新潟県で実施したローカル5Gの実証実験を支援している。
 この実証実験は、ローカル5Gを使った働き方改革がテーマとなっており、新潟県の課題である、若者の県外流出による生産人口の減少や地域経済の低迷を解決する取り組みだ。
 具体的なソリューションは、ローカル5Gを活用した 「高精細遠隔会議システム」 と 「3D-VR遠隔協調作 業システム」で、新潟と渋谷間でシームレスなコラボレーションを実証した。
 この実証において、NTT東日本 ビジネスイノベーション本部 ソリューションアーキテクト部 先端技術グループ長の門野貴明氏は「将来的には、ローカル5G、Wi-Fi6、有線など、多様なネットワークの併存が当たり前になり、それらを一元管理することが求められるだろう。シスコには、そのためのソリューション開発を期待したい」とし、「Cisco Meraki はクラウド上でネットワークを簡単に管理することができ、導入も容易だ。 経済性や機能における競争力も高く、ギガらくWi-Fi は大変多くのお客様に導入されている。 Meraki と同じようなモデルの検討が、ローカル5Gでも可能ではないか」と期待を寄せている。

デジタル網の構築や、カーボンニュートラル

 Deutsche Telekomはドイツのデジタル網の構築において、Silicon Oneを搭載したCisco 8000ルータを導入している。同ルータにより、260Tbpsという高速化、100Gbps当たりの消費電力を92%削減。ラックスペースの87.5%削減を実現したという。
 濱田氏は「Deutsche Telekomはデジタル網の構築だけでなく、2040年に向けたカーボンニュートラルでも、シスコのテクノロジーをご活用いただいている。日本国内においても、カーボンニュートラルが各社から示されている。シスコとしては、新しい技術による5Gの発展もさることながら、サステナビリティにも貢献したい」との考えを示している。

レポート目次

・日本の5Gにおけるシスコの主な実績
開発戦略と環境への取り組み
シスコ5Gショーケース アップデート
シスコ5Gショーケースのソリューション例

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