数年先を見据えたCATV伝送路の整備(3)
期間限定無料公開 有料Viaviソリューションズ(旧:ジェイディーエスユー・ティーアンドエム)
Viaviソリューションズは、JDSU社の通信計測事業部が2015年8月に独立した企業。JDSU社の豊富な経験を継承しており、多種多様な通信テスト/計測ソリューションを提供する。
今回展示されるのは、DOCSIS3.1対応測定器、QAM信号幹線漏洩探知機、CATV専用スペクトラムアナライザ、上り流合雑音やDOCSISパケット監視装置、光ネットワーク監視、光測定器(OTDR、パワーメータなど)、安価版QAM測定器。
世界で初めてDOCSIS3.1のチップを搭載したフィールド測定器
「One Expert」は世界で始めてDOCSIS3.1にも対応したフィールド測定器。簡素化されたダッシュボードとRF問題の識別や特定機能により、全ての主要測定結果を合否とグラフで見やすく表示し、フィールド技術者をサポートする。
DOCSIS3.1のテストは物理層のみのでは不十分であり、DOCSIS3.1のチップを搭載した「One Expert」による、スループット、コードワードエラー、およびプロファイルの分析を含むIP関連のテストが必要となる。ブースを訪れれば、DOCSIS3.1でどのような試験が必要なのかを詳しく知ることができる。
テスト時間の短縮も研究されており、約60秒でMER/BERを含むダウンストリームスキャンが可能だ。イングレスとダウンストリームテストを同時に実行できる。Viaviソリューションズ セールスマネージャーの川上楠生氏は「アメリカのMSOからヒアリングしたところ測定の速度が重視されていることから、その研究を重ね、従来では30分必要だった全チャンネル測定を120秒で実現できるようにした」と話している。
上り流合雑音やDOCSISパケットを監視するシステム
上り流号雑音監視システム「パストラック」のMACトラック機能は、CMTSなどが通知するコードワードエラーがなぜ起きているかを解析し、上り通信品質に問題がある顧客のMacアドレスを特定することができる。この測定結果を用いることにより、加入者が品質劣化を認識する前に対応することが可能となるので、解約防止に繋がる。
上りパケット品質解析と光芯線監視システムに対してGISを用いることで、障害箇所や品質の悪いDOCSISパケットを送っている加入者宅を地図上に表示し、品質劣化が個別の問題なのか、エリアの問題なのかを可視化するシステムも扱っており、MACトラック機能と連携させることもできる。
最新のシステムでは、PNMを強力にサポートする製品も提案されている。PNMは、障害が起こりそうな兆候を見つけ予防保全を行う事により、安定したサービスを継続的。計画的な技術者の手配や作業を行うことで、経費の削減を図ることができる。それを実現する製品として、ケーブルモデムのプリイコライザーション(Pre-EQ)を用いた障害点検出や、上り通信品質解析とGISの統合システム、および雑音の発生元の調査に役立つ2つの入力ポートを備えたバッテリ駆動のスペアナやLTEとの干渉を調査する測定器などがある。川上氏は「これらの製品とパストラックを組み合わせることで、同じように歪んだモデムをグルーピングして地図にプロップすることができる。例えば複数箇所の反射の計測データを基に、障害の原因がアンプの数メートル手前で発生しているといった細かい情報まで把握できる」と説明している。