全ての通信Layerを支える物理層やL2伝送装置のトレンド~Interop Tokyo2016 Preview~(3)
期間限定無料公開 有料FXC
ブースでは、「10Gソリューション」「ホテル向けソリューション」「100Gソリューション」「OpenFlowスイッチ」「アプリケーションデリバリ&セキュリティ」の5つのテーマに分けて展示。
1Uの100GbE長距離伝送装置、世界最小サイズの超小型10ギガビットメディアコンバータ「LEX1881-1F」、10ギガビットイーサネットスイッチ「ESX1010」など、新製品を主軸に10Gソリューションを提案する。また、発売以来多くの施設で導入されている無線AP「AE1021/AE1021PE」、及び無線APの集中管理を行うアプリケーションを紹介。他、KEMPテクノロジー社の日本総代理店として、コストパフォーマンスを誇るロードバランサの新ラインアップも紹介するという。
また、Best of Show Awardファイナリストとして、FXCより次の2製品がノミネートされている。
Best of Show Award ガジェット部門ノミネート
「世界最小サイズを実現した究極の放熱構造! 10GBASE-T/R メディアコンバータ」
Best of Show Award キャリア/ISPネットワーキング部門ノミネート
「1Uサイズで200Gbps帯域をつくるFXCの超小型ADMボックス」
10Gソリューション
10Gソリューションの展示では、4K映像伝送を同社の伝送機器のみで行うデモが予定されている。FXC 営業部 部長代理の亀野昌志氏は「世の中にはギガを超えるコンテンツが増えているので、10G伝送とはどういったものかを実際にお見せする。今回のデモは映像伝送だが、モバイルアクセス市場や、トラフィックの増加により末端の伝送容量がギガでは不足すると見られているIoT市場でも10G伝送はお役立て頂ける」としており、「IoTの10GではFactory用途が先行するのではないか。例えば工場内の装置をリモートから集約して管理する場合、仮に1台あたり10メガとすると、100台でギガになってしまうので、それ以上の規模ではギガを超えるアップリンクが求められる」と説明している。
デモは同社のメディアコンバータやL2スイッチをUTPケーブルやファイバで接続したオール10Gの構成で、高解像度映像コンテンツを使ったデータ伝送を実演する。
世界最小サイズの10G電気/光メディアコンバータ
今年1月にリリースされた「LEX1881-1F」は、世界最小サイズの10G電気/光メディアコンバータ。小型サイズ、低消費電力という特長に加え、国産品質という付加価値が市場で注目を集めている。
世界最小サイズを実現した放熱構造を極限まで追求しており、筐体の外形寸法は50mm(W) × 74mm(D) ×20mm(H) と、一般的な名刺より小さなサイズを実現している。体積は74㎤。
2つの放熱対策を施し、FANレス構造を実現。低故障間隔、高耐久性を実現している。Interop ShowNetで実稼働させており、信頼性も保証。光ファイバを引き回したくない(極力光ファイバを使用したくない)サーバルーム や光ポートしかない10Gテスタに10GBASE-Tポートを簡単に追加できる。
10G SFP+to 10G SFP+対応メディアコンバータ
世界最小クラスの超小型10GbE対応メディアコンバータ「LEX1881-2F」は10GBASE-SRと10GBASE-LRを変換するのに役立つ製品で、実績を伸ばしているモデルだ。筐体が小さく、LFP機能をサポートしている点、また価格競争力も高い評価を得ている。CWDM用SFP+により、10G、4回線を1本のファイバで伝送することもできる。
10ギガアップリンク付スタッカブルイーサネットスイッチ
FXCの10ギガアップリンク付スタッカブルイーサネットスイッチ「FXC5426F」は24ポートの100/1000Mbps SFPスロットを搭載し、SFPの実装によってRJ45及び光モジュールでの収容を可能にしている。
1Gのフルワイヤスピードでのスイッチング環境を実現。アップリンクへも対応。高いデータレートを要求されるネットワーク環境に適している。
ハードウェアの最大スタック数は16台。専用のSFP+ダイレクトアタッチケーブルで容易に拡張が可能だ。帯域の拡張や障害時の素早い切り替えを可能にし、より安定性の高いネットワークを構築できる。
この「FXC5426F」のスタック用ケーブルとして使用するSFP+とパッチコードが一体型となった「SFP+ダイレクトアタッチケーブル」も今年1月より発売されている。ラインナップはケーブル長が1mの「SFP+10G-CU1M」と3mの「SFP+10G-CU3M」の2モデル。
ホテル向けソリューション
ホテル向けのソリューションでは、情報コンセント対応型無線アクセスポイント「AE1021/AE1021PE」を中心に展示。ラインアップを強化したPoEスイッチも紹介される。亀野氏は「ホテル向けソリューションは実績が伸びている分野だ。情報コンセント型の無線ルータは、美観を損ねない点や、組み込み型なので盗難されにくい点をご評価頂いており、大規模ホテルから小規模ホテルまで幅広くお引き合いを頂いている」と話している。
IEEE802.11b/g/n対応のホテル・住戸向け高性能無線LANアクセスポイント
情報コンセント型の無線ルータ「AE1021/AE1021PE」は、住宅・オフィス・会議室・病室・公共施設等の標準の情報コンセント内に埋込み、 省スペースで快適な無線LAN環境を実現する製品。本体前面部には有線LANのRJ-45インタフェースと電話回線に接続する RJ-11 のインタフェースも装備されている。受電方法は VVF ケーブルによる AC電源タイプとPoE受電タイプの2 種類を用意しており、それぞれの設置環境に合わせて選択する事が可能だ。
100Gソリューション
FXCは1Uの100GbE長距離伝送装置で販売実績を伸ばしている。同社の100G製品は着脱可能なデュアルAC、DC電源装置、着脱可能なFANユニットの一体化により1Uの小型化を実現。コロケーションスペースを有効に活用できることから、国内、海外のキャリアを中心に高い評価を得ている。ブースでは最新モデルの「LE115T」と「LE100LP」、そして今年10月にリリースを予定している新製品「LE100AD」が展示される。
100G CFP to 100G CFP変換1Uメディアコンバータ
「LE115T」はプラガブル光モジュールを採用しており、100GBASE-SR10 と100GBASE-LR4の変換や、100GBASE-LR4 と 100GBASE-ER4 の変換100GBASE-LR4 の延伸が可能だ。筐体の前面にすべての各種インタフェース、表示LEDおよび電源モジュールを配置することで、優れた操作性、保守性を実現。また、電源モジュールおよびFANモジュールはホットスワップに対応している。SNMPによるリモートでのリンク状態監視にも対応している。リモート回線障害時にローカル回線の光出力を停止するおよびローカル回線障害時にリモート回線の光出力を停止するLOS Propagation機能(リンク断転送機能)も搭載している。
100Gアップリンクを2ポート備えた1Uサイズで200Gbps帯域をつくる超小型ADMボックス
10月のリリースに先駆けて展示される「LE100AD」は100Gのアップリンクを2ポート備えた製品で、Point to Pointでの回線冗長化や、リニア、アド/ドロップ、リング型トポロジの構成を簡単に構築できる。クライアント側10G、40G、100Gの選択も容易だ。現状、メトロネットワーク市場で小型とされている伝送装置は3Uなので、この製品がリリースされれば大幅な省スペース化を図ることができる。FXC マーケティング部 課長の山口闘志氏は「お客様のニーズから開発した製品で、価格帯は市場の製品より抑える」と話している。
OpenFlowスイッチ
FXCは昨年、新たにOpenFlow対応スイッチの扱いを始めている。ブースでは従来製品に加え、今後のリリースを予定しているモデルも参考展示される予定だ。
Centec社製SDN/OpenFlow対応スイッチ
FXCが扱うOpenFlow対応スイッチは、Centecネットワークス社製の最新SDN技術を搭載した製品。ネットワークをソフトウェアにより一元管理でき、ネットワーク運用コストと人的リソースの効率化を実現する付加価値の高いSDN/OpenFlow対応スイッチを提案することで、企業のトータルなネットワーク構築を短期間、低コストで実現するという。
アプリケーションデリバリ&セキュリティ
セキュリティについては、KEMP テクノロジー社の製品に備わっているWebアプリケーション ファイアウォール(WAF)を紹介。また、ロードバランサやアプリケーションデリバリコントローラ機能も紹介される。ShowNetのスポンサーステージではKEMP テクノロジー社製品に関する講演が予定されているので、より理解を深めることができる。
KEMP ロードバランサ
KEMP テクノロジー社のロードバランサは、8Gbps の L7 スループットと 3000TPS の SSL トランザクション処理能力を有している。「LM-4000」は、激しいトラフィック下にあるWebインフラ環境で、アプリケーションに充分な余裕と機能を提供。高性能なロードバランシングとコンテンツスイッチには、WAF、IPS、エンドポイント認証の機能を用意しており、高可用性の実現とセキュリティを両立する。オンプレミスとクラウド間のトラフィックも IPsec を介して 統合し、確実にアクセスを分散する。
亀野氏は「今年4月にKEMP社製ロードバランサソリューションとして新たにラインアップを強化した。併せてキャンペーンも始めたので、伸びを期待している。アプリケーション配信(ADC)として、もっとも早くマイクロソフトAzureに対応し、マーケットプレースに登録された負荷分散ソリューションも追加したので、ご注目頂いている」と話している。