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通信・放送Week2018出展製品preview【横河計測(旧:横河メータ&インスツルメンツ)】

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製造ラインに特化した光スペアナや光センサヘッドの新製品

 R&Dから製造ライン、フィールド向けと、光測定器を幅広く展示する。誌面では、今年発売された製造ライン向け新製品2点をピックアップする。

製造ライン向けに特化した、高速で低価格な光スペアナ

光スペクトラムアナライザ「AQ6360」

 今年3月に発売された分散分光方式の光スペクトラムアナライザ「AQ6360」は、光通信用半導体レーザや光トランシーバ生産時の試験・検査向けに開発された製品。NF解析機能も備わっているので、EDFAの製造ラインにも最適だ。同社は「様々なお客様からヒアリングをし、製造ラインに必要なスペックを絞り込んだことで、既存の高性能機種より価格を約3割低減した。また、製造ラインではタクトタイムの短縮がお客様のメリットに直結するので、アナログ回路の応答速度を改良し、弊社従来比で2倍の速さでの掃引を実現した」と話す。
 製品スペックを見てみると、

  • 波長範囲:1200~1650nm
  • 波長分解能:0.1~2nm
  • ダイナミックレンジ:55dB
  • パワー測定範囲:+20~-80dBm

となっているので、光デバイスの生産ラインであれば十分な性能と言えるだろう。
 「AQ6360」には、使用環境の変化による波長誤差を自動修正する波長校正機能が搭載されている。波長校正は外部光源だけでなく、オプションにより内蔵することも可能なので、より容易に行うことができる。
 筐体サイズは4Uに小型化。重量も約15.5kgに軽量化している。製造ラインではPCでの作業がメインとなるので、筐体の物理的なボタンを極力排し、タッチパネルでの扱いやすさ等を重視した設計になっている。同社は「従来機であるAQ6370シリーズは引き続き研究用途を中心にご提案する。同シリーズのメニュー配置や直感的な操作性はお客様からご好評頂いているので、AQ6360でもその操作性を継承している」と話しているので、製造ラインと研究現場での連携も取りやすい測定器と考えて良いだろう。
 好調な光デバイス市場は、今後もQSFP-DDやCFP8の製造ラインの立ち上がりが期待されているので、この測定器の活躍の場は多そうだ。

業界最高クラスの不確かさ±1.8%を実現した光センサヘッド

光センサヘッド「AQ2200-232」

 今年1月に発売された光センサヘッド「AQ2200-232」は、シンプルな光学系、受光素子の恒温制御などにより、環境依存度を抑え、パワー測定時の不確かさ性能を業界最高クラスの±1.8%を実現している。レーザパワーの校正用基準器としても使用できる。
 また、光トランシーバなどの光部品やチップのI-L特性(駆動電流対光パワー特性)測定では、30dB以上のパワーを高速に測定する必要があるので、単一レンジで測定できるパワーの範囲を30dBに拡大し、I-L特性の高速測定を可能としている。同社は「–90 dBmの高感度ながら、近年の光パワーの高出力化に対応するため+15dBmまで対応している」と話している。
 φ5 mmの受光素子を搭載しており、手元での空間光の測定を可能としている。筐体は光学ケージシステムに固定しやすい小型化を実現しているので、空間光の光軸も組みやすい。データセンタなどの多芯ケーブルにも対応できる。

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