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FOE専門技術セミナー企画委員インタビュー【FOE-4】超高速通信を実現する電気／光インタフェースの最新動向

INTERVIEW 有料

キーサイト・テクノロジー（同）
ソリューション
エンジニアリング本部
エンジニアリング2部
部長
佐藤利宏氏

コースリーダー：
キーサイト・テクノロジー（同）
佐藤利宏
サブコースリーダー：
富士通オプティカルコンポーネンツ
（株）國兼達郎

　このコースでは超高速通信ということで、100G電気インターフェースや400Gおよび1Tの光システムの最新動向が解説される。日本にいながら海外の先端技術を理解しやすいよう配慮された構成となっており、佐藤氏は「海外から2名の講師をお招きした。通常、FOE専門技術セミナーの講師は3名だが、今回は通訳の入る英語によるプレゼンテーションでもあるので、1名当たりの講演時間を長く設け、詳細を語っていただこうと考えている」と話している。

100G電気インターフェースにおける課題克服と今後のロードマップ
Intel Corp.
Programmable Solutions Group,
Fellow,
Mike Peng Li

　このプレゼンテーションではまず、100Gの電気インターフェースが直面する課題について概観する。これには、変調方式、送受信装置のアーキテクチャや回路、チャネル損失の特性やトポロジが含まれる。次に、これらの課題を克服できるソリューションについて考察する。100GのI/Oから次世代型I/O（2倍速など）へのスケーラビリティや拡張性についても取り上げる。
　登壇するLi氏は、Intelのフェローを務める高速I/Oおよび相互接続のテクノロジストだ。企業を対象に、高速リンク技術、規格、SerDesアーキテクチャ、電気信号と光信号および相互接続、シリコン・フォトニクス集積化、光フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ（OFPGA）に関する技術の専門家として助言を行っている。佐藤氏は「100Gの電気インターフェースの課題としては、パワーインテグリティやシグナルインテグリティが気になるので、Li氏からはそうした部分の考察も示されるのではないかと期待している」と話す。

光ネットワークにおける400Gの現状と1Tシステムへの歩み
Inphi
CTO Optics Office Principal Engineer,
Optical Interconnect,
Frank Chang

　100mマルチモード・ファイバ、2kmから最大10/40kmシングルモードファイバおよび80-100km光信号対雑音比限定接続の伝送距離に力点を置いたクラウド・データセンタの4値パルス振幅変調信号を使用している昨今の400Gシステムの構成方式、アプリケーションおよび性能について検証するとともに、光インターコネクトの1Tbps以上の総データ転送率を目指す目先と将来の方向性についても検証する。
　登壇するChang氏はフォトニック集積回路技術と光ネットワークの専門家であり、Vitesseでの11年間の勤務を経て、2013年InphiのCTO Optics Office にて光インターコネクトを担当している。フィジカル層集積回路プラットフォームやチップセット・ソリューションの光システム工学研究を主導し、20年にわたり95の査読科学雑誌や学会記事の投稿ならびに4冊の専門書を執筆。エコール・ポリテクニーク、カナダのモントリオール大学で光電子工学博士号取得している人物だ。佐藤氏は「今回のFOE専門技術セミナーで1Tbpsを取り上げるのはこのセッションのみとなりそうなので、Chang氏の講演から、現在の議論の方向性やニュアンスを感じ取っていただければと思う。また、400Gの部分は、日本でも製造ラインが立ち上がろうとしている今、非常にお役立ていただける内容だと期待している」と話している。

（OPTCOM編集部柿沼毅郎）