光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

光メディアコンバータ、イーサネットスイッチの需要動向を探る【日本テレガートナー】

期間限定無料公開 有料

 日本テレガートナーは、光通信部品およびデータ・ボイス製品を中心に扱い、日本の通信市場の発展に貢献してきた。同社は自社の配線部材だけでなく、他メーカーの伝送機器も扱っており、それらを組み合わせた光やメタルのソリューション提案は、集合住宅から工場、鉄道まで様々な分野で定評がある。
 日本テレガートナーが長年扱っているメーカーに、台湾のCTS(Connection Technology Systems)社がある。日本でもメディアコンバータやL2スイッチなどが数多く採用されている、信頼性の高い企業だ。製品開発にはユーザのニーズを積極的に取り入れており、例えば動作温度の広い耐環境性に優れたモデルは、日本の工場や交通分野でも実績を伸ばしている。同社は日本を重要な市場と位置付けており、2015年には大阪に日本法人としてコネクションテクノロジーシステムズを設立している。日本テレガートナー ソリューション営業部 部長の柴田亨氏は「日本法人ができたことで、国内での販売やサポート体制を改善できた。コネクションテクノロジーシステムズ社の直接販売も増加傾向にあり、2017年は弊社単体のCTS製品の売上が前年比で1割減となったものの、彼らの売上も合わせると前年比増となっている」としており、「その中でも、弊社単体での売上が伸びている製品がいくつかある」と話す。

小型光メディアコンバータの売上増

MCTシリーズ

 CTSの「MCTシリーズ」は100Mbpsから1000Mbpsに対応する小型のメディアコンバータだ。柴田氏は「これは前年比で157%増加した。2018年は2017年を超えるペースで受注を頂いているので、今後の伸びも期待している」と話す。
 本体サイズをW: 51 x D: 74 x H:20mmで実現しており、光トランシーバ内蔵モデルとSFP対応モデル、シングルモード、マルチモード、1芯双方向モデルといったラインナップを用意している。MCTシリーズを収容するシャーシはメディアコンバータの監視管理も可能で、1Uのモデルや、電源を二重化できるモデルを提供している。
 柴田氏は「MCTシリーズの主な用途はハウジング内の組み込みだ。内蔵するメディアコンバータが小さいほどお客様の製品の小型化に繋がるので、ご採用いただいた。サイズだけでなく、価格も重要なファクターとなるので、その点もご評価いただき、受注の増加に繋がっている」と話す。

ギガビット製品や10G製品の売上増

 日本テレガートナーの売上を通信速度別で見ると、100M製品が減少し、ギガビット製品が増加している。柴田氏は「ギガビット製品の売上は100M製品の2.48倍となった。また、ギガビット製品と比べて数量は少ないものの10G製品の売上も伸びており、前年比で1.95倍となった」と話している。
 分野別に売上の推移を見てみると、道路とエンタープライズ、マンションが増えている。柴田氏は「これらの分野は今年も期待しているので、引き続き営業活動を注力していく。一方、FA分野にも注力しているが、まだ光配線は少ないのでメタルが中心だ。FAでの光配線は、100メートル以上の距離が必要なシーンでメディアコンバータをお使いいただいている」と話す。

目次

特集TOP

FXC

ピーエスアイ

日本テレガートナー