光コネクタ最新動向~日新化成~
期間限定無料公開 有料日新化成は1961年の創業以来、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂の成形加工技術を活かした製品を提供してきた企業。顧客が希望するスペックを共同開発できる技術力の高さが注目を集めており、光通信分野ではミクロンおよびサブミクロンレベルの成形精度が可能な特殊樹脂及び金型技術による高品質なMTフェルール、MPOコネクタ、スリーブ等を実現している。
多心光コネクタの市場では12心、24心と求められる心数のトレンドは増加傾向にあり、それに比例して高度な成形技術が求められる。そうした中で日新化成は数年前から48心MTフェルールでも業界で高い評価を得ているので、今後も品質の良い製品を提供できる企業として期待されている。
技術力だけではなく、自社設計、自社生産という一気通貫の生産方式により優れた価格競争力も実現しており、日本、北米、アジアと世界各地で採用されている。
コストパフォーマンスの優れた多心光コネクタを提供
高精度の樹脂成形加工技術を持つ同社のMTコネクタは、Low Lossモデルはもちろん、通常モデルの信頼性も高い。MTフェルールは、4、8、12、24、48心の各種を取り揃えており、MPO コネクタは、リボン、平型コード、φ3、4、5丸型コードまた光特性に対応したSM Low Loss、SM、そしてMM Low Loss、MMをラインナップしている。同社 第二営業部 次長の山本佳伸氏は「市場でニーズの高い製品は数量が出るので価格競争が激しくなっている。そうした中で弊社は、品質と価格のバランスがとれたコストパフォーマンスでご採用頂いている。また、在庫管理にも注力しているので、緊急の対応でご満足頂いているケースもある」と話す。また、市場のニーズは12心のMMが主流だが、24心のMMの需要も増加傾向で、同社でも前年比で数量が伸びているという。
同社のMTフェルールでは収縮率の少ない熱可塑性PPS樹脂を採用している。これにより、Low Lossタイプは、ランダム接続で挿入損失0.35dB以下(平均0.15dB)、偏心も0.7μm以下(平均0.4μm)まで抑えた優良なスペックを実現している。
高精度な樹脂成形加工技術により実現した48心MTフェルール
48心MTフェルールは同社の高精度な樹脂成形加工技術により実現したもので、多心コネクタによる高密度実装を検討している複数のユーザから引き合いのある製品だ。マルチモード用だけでは無くシングルモード用も提供している。
12心の4段構造である48心のフェルールには高精度が求められることから金型の製作コストが高く、その製造設備を持つリスクは大きい。そこで日新化成のような実績の豊富な専門メーカーから購入すれば、高額なイニシャルコストを削減できることに加え、信頼性の高い製品を入手できるメリットも有る。
32心フェルールや光コネクタも提供
32心や16心は、MTだけではなくMPOのコネクタキットやハウジングキットとして提供することができる。ハウジングカラーは4種類で、Black(MM 50/125)、Aqua(MM 50/125 OM3 grede)、Violet(MM 50/125 OM4 grede)、Beige(MM 62.5/125)をラインナップ。キットも含めてリーズナブルな価格で提供できるという。日新化成 第二営業部 次長の草原裕次氏は「心数が増えると強度も重要になる。弊社の製品はアセンブリした後の機械的な繰り返しの着脱試験も問題ない」と話している。