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光コネクタ最新動向～三和電気工業～

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　光コネクタメーカーの老舗である三和電気工業の製品は、その高い技術力による品質がユーザから評価されており、テレコム系からデータセンタ系まで幅広く採用されている。また、エンドユーザのニーズを反映した製品をいち早く開発し自社工場で製造するビジネススタイルにより、LCのインナーシャッターのような付加価値製品のラインナップを豊富に取り揃えており、好評を博している。

　三和電気工業常務取締役営業本部長は2016年における光コネクタの状況について「売上比の大きいLCコネクタは北米、日本、中国、ヨーロッパと広くご採用頂いており、今後も需要は続くと見ている。エンドユーザから様々なご要望を頂いているので、引き続き製品開発に反映していく」と話している。
　同社はこの数年、MPOコネクタの開発にも注力している。12心はリリース済みで、24心も発売間近だ。同氏は「MPOコネクタに関しては我々はチャレンジャーなので、今年の春先までには24心をシングルモードやLow Lossタイプ含めてご提案できるようにしたい」としている。
　価格競争力の強化に関しては、2013年に初の海外生産工場をタイのアユタヤに設立。この工場では同社が八王子工場で培った生産方式を導入しているので品質も高い。同氏は「八王子工場からのシフトを加速化している。敷地面積は十分確保しており、また現地採用のスタッフの勤勉さもあり、現在の生産キャパシティは設立当初と比べて約3倍に増えている」と話す。

MPOコネクタを自社で一貫生産

MPO製品

　同社のMPOコネクタは、MTフェルール、ハウジング、アダプタを自社で一貫生産することにより、高品質、安定供給を実現している。
　各種ケーブル形状（テープ心線、丸平型コード、丸型コード）に対応したコネクタをそれぞれ用意しており、カラーバリエーションも豊富にラインナップ。アダプタに関しては、フランジレス及びネジ止めタイプを用意している他、パネルに密着して取り付けられるよう、ガタツキ防止機構を設けた特殊プレートを採用している。

高密度実装対応LCコネクタ

タグ付きLCコネクタ

　同社のユニブーツ・プッシュプルタイプのプラグは、データセンタ等の高密度実装ニーズに応える製品として高い評価を得ている。
　同社は更にプラグの挿抜作業を効率化できるタブ付き製品をリリースした。上下の間隔が狭くラッチの操作が難しい場所に最適な製品で、アダプタ間のスペースを設ける必要がなく、タブの操作により容易に着脱可能な超高密度実装対応となっている。また、アダプタは実装密度を高めるために通常の2心タイプに加え、6心タイプをリリース。これらは標準タイプの他、内部に薄い金属板を内蔵した遮光タイプ(インナーシャッタ)もラインナップしている。