デジタルヘッドエンド構築と運用【CATV局現場からのレポート】
特別寄稿 有料著者:豊島ケーブルネットワーク㈱ 技術部長 上山裕史
1.はじめに
CATV局は日本全国で始まった2004年ハイビジョン方式による地上デジタル放送開始を契機に地上デジタル放送、BSデジタル放送、有料デジタル放送を一つにまとめアナログからデジタルへサービス提供方式において大きく舵を切っていった。地上デジタル放送、BSデジタル放送、有料デジタル放送を送出するセンタ装置群を総称してデジタルヘッドエンドと称した。当時、デジタルヘッドエンドを構築するのは3億円程度の投資が必要とされ経営上の課題となった。一方、アナログからデジタルへの急展開に社内技術者の養成が追いつかないため単独での構築は困難であった。そのような環境で投資を小さくしてスモールスタートができる近隣複数CATV局による共同デジタルヘッドエンドでサービスを開始する方法が選択肢となった。共同デジタルヘッドエンドでデジタルサービスを始めたCATV局も10年を超え、共同ヘッドエンドの機器老朽化、サービスの高度化に直面して機器更改が必要となる時期に突入していった。こういう環境で共同ヘッドエンドから離脱し、単独ヘッドエンドを構築して1年を超える運用を経験したのでレポートする。
この記事は会員限定です。新規登録いただくか、会員の方はログインして続きをお読みください。
更新