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光通信技術セミナー企画委員インタビュー:黒部 立郎氏【古河電気工業】

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■講演タイトル
【FOE-7】
超広帯域光ファイバ通信技術の動向

■コースリーダー
古河電気工業
研究開発本部 フォトニクス研究所 所長
黒部 立郎

■講演者
富士通
フォトニクスシステム事業本部 先行技術開発室 シニアマネージャー
田中 有

古河電気工業
研究開発本部 フォトニクス研究所 所長
黒部 立郎氏

 次世代情報通信システムにおける高速大容量化に対応するため、光ファイバ通信技術のさらなる進展が期待されている。本講演では、光ファイバ1本あたりの伝送容量を拡大する超広帯域波長多重分割技術の最新の研究動向について解説される。
 コースリーダーの黒部氏は「本講演でご紹介する技術は、利用する波長帯域をCバンドからLバンド、Sバンド、Uバンド、Oバンドへと増やし、マルチバンド化することで光ファイバ1本あたりの伝送容量を拡大するというアプローチだ」と話す。

 登壇する田中氏は、2001年に富士通研究所入社、光半導体通信デバイスやシリコンフォトニクスの研究開発を担当し、国内外の学会で研究成果を発表してきた人物。2019年より富士通で光通信装置や広帯域伝送の研究に従事している。
 富士通は光ファイバ伝送のマルチバンド化に関して、昨年末にNEDOやKDDI総合研究所と共に既設光ファイバを用いた大容量マルチバンド波長多重伝送に成功したことを発表している。(当サイト内関連記事)

 黒部氏は「富士通がマルチバンド化で取り組んでいる波長変換技術は、ファイバ伝送の直前にCバンドを一括でマルチバンドに波長変換してから伝送し、ファイバ伝送の直後に波長変換でCバンドに戻すというものだ。これにより、ファイバ伝送中だけ帯域が広がり、その前後の機器は従来のCバンドのままで良いので、既設の光ファイバやCバンド機器はそのままで波長変換機を追加する構成となる」としており、「ご講演いただく田中氏は、IOWN Global Forumで超広帯域に関するワーキングのリーダーも務めている方で、デバイスから伝送まで幅広い知見をお持ちだ。今回はシステムのお話だけでなく、どのようなデバイスが求められるのかも含めて研究開発の動向を解説していただく予定だ。例えば、ファイバ伝送中の増幅器にもマルチバンド対応が求められるので、そうした点にも触れていただく」と話している。

(OPTCOM編集部)

光通信技術セミナー企画委員インタビュー目次

■6月26日(水)の講演

【FOE-1】800G/1.6T/3.2T光トランシーバ標準化とモダンデータセンタ向けCPO/LPOの最新動向
企画委員:布施 由起治氏【富士通オプティカルコンポーネンツ】

【FOE-2】AIデータセンタ実現に向けた光ファイバ技術の将来展望
企画委員:和田 悟氏【フジクラ】

【FOE-3】チップレット技術の進化と挑戦
企画委員:鈴木 貴智氏【キーサイト・テクノロジー】

■6月27日(木)の講演

【FOE-4】NTT東日本のAPNサービス提供、ユースケース創出に向けた取り組み
企画委員:中村 二朗氏【NTTアドバンステクノロジ】

【FOE-5】AI クラスタにおける光インターコネクトの地殻変動
企画委員:小熊 健史氏【日本電気】

【FOE-6】光電融合デバイスの進展:通信からコンピューティングまで
企画委員:森 浩氏【アンリツ】

【FOE-7】超広帯域光ファイバ通信技術の動向
企画委員:黒部 立郎氏【古河電気工業】

【FOE-8】どの光変調器がベストか? 薄膜LN vs InP vs SiPh
企画委員:佐藤 良明氏【NTTイノベーティブデバイス】

■6月28日(金)の講演

【FOE-9】IOWN に見る All Photonics Network の最新研究開発動向
企画委員:鈴木 巨生氏【三菱電機】

【FOE-10】コパッケージ vs リニアドライブ
企画委員:佐藤 良明氏【NTTイノベーティブデバイス】

【FOE-11】Space Compassが目指すマルチオービット構想における光通信技術
企画委員:玉置 忍氏【住友電気工業】

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