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シスコ、Fluidmesh Networks買収の意向を発表

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Fluidmeshのテクノロジーにより、シスコの産業用IoT向けワイヤレスソリューションを強化

 シスコは4月6日、ワイヤレス バックホール システムのリーダーである株式非公開企業Fluidmesh Networksを買収する意向を発表した(抄訳は4月8日に発表)。Fluidmeshの先進テクノロジーは、高速鉄道や大量輸送機関、あるいは信号強度を得にくい港湾や都市環境などの大規模な分散サイトでも、ミッションクリティカルなアプリケーション向けに信頼性と復元力に優れたワイヤレス ソリューションを提供する。Fluidmeshのソリューションは、迅速な導入と設定が可能で、コスト効率が高くメンテナンスの手間がかからないソリューションをユーザに提供する。

 シスコはFluidmeshを買収することによって産業用ワイヤレス製品群を拡張し、移動中のアセットやアプリケーションに不可欠な信頼性の高いバックホールが提供できるようになる。シスコのスケールとソリューションベースのFluidmeshの製品、システムインテグレータとが結びつくことで、シスコは産業用IoT事業を加速させ産業用ワイヤレスの導入を実現し、より広範な主要顧客セグメントやパートナー、エンドユーザに事業を展開していくことができる。
 シスコのクラウド、コンピューティングおよびIoT事業担当シニア バイス プレジデント兼ジェネラルマネージャーであるリズ・セントーニ(Liz Centoni)氏は「シスコは現在の市場において最もセキュアで信頼性の高いネットワーキングテクノロジーを提供している。あらゆる組織のマルチアクセスIoT戦略において、ワイヤレステクノロジーがますます大きな役割を果たすようになっており、産業用IoT環境を運営する組織にとって信頼性の高いワイヤレス接続は何より重要だ。製造業、鉱業、鉄道や港湾などの業界ではワイヤレステクノロジーによってオペレーションを自動化して安全性を向上し、コストを削減しようとしている。Fluidmeshの買収によってシスコ製品は時速300kmを超える速度でもデータ転送の損失をゼロにできるように設計された最先端の技術を備え、この分野におけるシスコ製品をさらに強化することができる」とコメントを出している。

 Fluidmeshの買収は慣習的な取引完了条件および規制当局の承認を得た上で、シスコの2020会計年度第4四半期中に完了する見通しだ。今回の買収は、シスコに次のような利点をもたらすという。

信頼性の高いバックホールが不可欠な移動中アプリケーションを含めることで、産業用ワイヤレス分野におけるシスコのリーダーとしての地位を強化:Fluidmeshの最先端技術は、電車や地下鉄などの車両が高速で移動している際にも損失なくデータが転送できるよう設計されている。ユーザは現在、鉄道、鉱業、港湾や公共交通機関でFluidmeshの信頼性の高いワイヤレス技術を使用して、生産性や安全性、顧客体験を向上させている。

シスコの産業用IoT事業を加速し、顧客層をより幅広い主要パートナーやエンドユーザに拡大:シスコの事業規模や広範な市場展開と、業界に特化したFluidmeshのセールスチームやシステムインテグレーターとが一体となることで、シスコの産業用IoT事業を加速させ、事業範囲をさらに拡大することができる。

 Fluidmeshチームは、シスコのIoT事業部門に加わるという。

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