三重テレビ放送長谷山送信所(親局)の被災停波時における放送の協力体制に関する協定書の締結と協力体制の運用開始
映像伝送/CATV 無料 三重県ケーブルテレビ協議会参加8局(*1)およびケーブルコモンネット三重(以下、甲と言う)と三重テレビ放送(以下、乙と言う)は4月12日、乙の長谷山送信所(親局)が事故・災害等により停波した場合に緊急の放送回復のための放送補完システムの構築を行うことについて協定を2019年3月18日に締結していたことを発表した。
同協定は放送局の社会的使命の遂行とともに三重県民の利益と視聴者保護を目的として締結されたものであり、同協定に基づき放送補完システムは2019年4月30日に運用を開始する。
協定の詳細は次の通り。
目的
本協定は、乙が保有する長谷山送信所(親局)の設備および建物が事故・災害などにより毀損、損壊、または予期せぬ事情により乙の放送波が停止および正常な状態を維持出来ない場合(以下、「停波」と言う)、甲、乙が協力し三重県内のケーブルテレビ加入者へ乙の放送の早期復旧を果たす事を目的とする。
補完システム
補完システムは、TS over IP装置、甲の構成局相互を結ぶ閉域ネットワーク網(以下、「閉域ネットワーク網」という。)などから構成され、「光ファイバーケーブルを活用した方式(*2)」「臨時回線にて乙の固定局・中継局を活用した方式」の2通りのルートを構築している。
(*2)ZTVからの送信:三重テレビ~ZTV間に光ケーブルを敷設する工事及び三重テレビマスター装置の更新があるため、運用開始は2019年末を予定している。
協力体制の内容
乙が保有する長谷山送信所(親局*3)の放送波が停波した場合、乙は甲に対し補完システムの稼働要請をすることができる。甲は乙の放送の早期復旧を図るため、甲が所有する閉域ネットワーク網の一部を貸与し乙の放送を緊急回避的に以下に記すケーブルテレビ局へ配信する。また配信された信号を受信したケーブルテレビ局はその信号を用いて自社ケーブルテレビの加入者へ甲の放送波を再放送する。
(*3)三重テレビ長谷山送信所(親局):視聴区域は三重県北中部を中心としたエリア。北勢方面の同社桑名中継局、菰野中継局、多度固定局は長谷山送信所の放送波を受信して放送を行っているため、長谷山送信所が事故・災害で停波した場合に三重県北中勢地方で同社の放送が地上波及びケーブルテレビで視聴できない場合がある。三重県中南勢地方においては、伊勢中継局等により地上波及びケーブルテレビでの視聴手段があり今回の放送補完システムからは対象外としている。
補完システムの対象ケーブルテレビ局
補完システムにおける放送局及び受信局は下記のとおり。
[送信ケーブルテレビ局]
ZTV(光ファイバーケーブルを活用した方式)
伊賀上野ケーブルテレビ(臨時回線にて乙の固定局・中継局を活用した方式)
[受信ケーブルテレビ局]
ラッキータウンテレビ
中部ケーブルネットワーク北勢局
シー・ティー・ワイ
ケーブルネット鈴鹿