横河計測が、新世代「AQ2300シリーズ」の光パワーメータを発売
テレコム 無料横河計測は3月31日、半導体デバイスや光ファイバなどを扱う光部品メーカー向けにマルチアプリケーション テストシステム「AQ2300 シリーズ」の新ラインアップとして、「AQ23211A」および「AQ23212A」光パワーメータ モジュール(OPM)2モデルを開発し、4月14日に発売すると発表した。
横河計測は「本器は、既存シリーズの機能と 高い信頼性を継承しつつ、新たに、光学モジュールとソース メジャー ユニット(SMU)間の同期 接続機能を加え、さらにフレーム内の通信スピードおよび、フレーム外へのファイル転送スピードの高速化を図った製品だ。これにより計測システムの大幅なスペース削減と時間の節約をもたらす光電融合型の計測ソリューションを提供する。

「AQ23211A」、「 AQ23212A」光パワーメータモジュール
開発の背景
フォトニクスおよびエレクトロニクス分野における光パワー測定での高速データ取得と大容量データ転送の増大する需要に応えるため、「AQ23211A」および「AQ23212A」光パワーメータ モジュールを開発した。
製品の特長
高速サンプリングとデータ転送
「AQ23211A」と「AQ23212A」光パワーメータ モジュールは、アベレージ時間(※)を従来の100µsから20µsと大幅に短縮した。この改善により、データ収集が高速化され、測定効率が向上する。さらに、一つのファイルに1チャネルあたり最大100,001ポイントまでのデータを保存することができ、ファイルの転送時間も1秒未満となった。光パワーのロギング測定では、 データ最大数を従来の20,001ポイントから1,000,001ポイントへ増加した。高速かつ大容量 のデータ転送が可能になったことにより大幅な時間とコストの節約を可能にする。
(※)アベレージ時間:平均値を算出するための測定を繰り返す時間
ソース メジャー ユニット(SMU)との同期
新しいOPMを、「AQ2300シリーズ」マルチアプリケーション テストシステムのフレームに搭載できる「AQ23811A」SMUとシームレスに統合することができる。SMUは高品質のパルス波形生成(50 µs幅)、高い相互運用性、および電圧と電流の同時測定を提供し、光パワーメータとフレーム内のバス回路を介して簡単に同期させることができ、配線の必要もない。これにより様々な測定ニーズに柔軟に対応することが可能だ。OPMとSMUの両方を 一つのフレームに収容可能なマルチアプリケーション テストシステム は、「AQ2300 シリーズ」が市場初(横河計測調べ)のソリューションだ。フレームには外部デバイスにリンクできる新しいデジタルI/Oインターフェースが搭載されており、「AQ2300」は測定開始、終了の信号を送受信可能だ。この機能により、システムの柔軟性と適応性が向上し、小規 模および中規模の測定システムの構築に適している。
【主な市場】
• 光半導体デバイスメーカー
• 光ファイバなどの光部品メーカー
• 光部品組立または検査装置のサプライヤ
• 大学および研究機関
【用途】
•LED、LD、PD、光トランシーバ、光伝送装置などの光パワー測定
•光ファイバや光導波路などの光部品の光損失量測定
【販売目標】
(海外での販売を含む・システム合計) 2025年度170台。2026年度500台。