横河計測が、優れた操作性で作業効率を向上する光通信ネットワーク測定向け「AQ7290 シリーズ」OTDRを開発・発売
テレコム 無料横河計測は2月20日、急速に拡大する光通信ネットワークの建設および保守をサポートするため、高信頼、高精度の光ファイバのフィールドテストを簡単に行える「AQ7290 シリーズ」OTDRを開発し、同日に発売したことを発表した。
「AQ7290 シリーズ」は操作性や作業効率を向上させる新機能を搭載し、2波長または 3波長の標準モデルと高性能モデルの全6機種のラインアップで、光ファイバの敷設や保守の測定ニーズに幅広く対応する。
主なターゲット
・通信事業者
・電気通信ネットワーク工事会社
・電力、ケーブルテレビ、鉄道などのネットワーク・サービス・プロバイダ
用途
・都市間のメトロ/コア・ネットワークや、FTTH を含む、光ファイバの敷設およ
び保守
価格(税抜き):78万6,000円~
販売目標(海外での販売を含む):2025年度 約1,000台
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「AQ7290 シリーズ」OTDR
「AQ7290 シリーズ」は同社OTDRの最上位モデルとして、光ファイバ ネットワークの設置および保守においてフィールドテストの信頼性と使いやすさを向上させるために開発された。特に、迅速かつ正確な測定が求められるフィールド技術者のニーズに応える。
製品の特長
現場での使いやすさを追求
「AQ7290 シリーズ」 は、堅牢な設計と安定した動作により、過酷な現場条件下でも信頼性の高い測定結果が得られる。作業性の面では、電源投入後10秒以内に測定が可能となり、より効率的なワークフローに貢献する。
ロータリーノブとハードウェアキーによる従来機種の操作性に加え、マルチ・タッチ・スクリーンが直感的な操作をサポートする、刷新された GUI(グラフィカル・ユーザ・インターフェース)により使いやすさが向上した。特に、簡易OTDR モードの追加により、OTDR機器に不慣れなユーザでもボタン1つで簡単に測定が行える。加えてポップアップウィンドウで次の操作が表示されるため、操作を迷うことがない。
また、給電方式にUSB Type-Cを採用したことにより、専用のACアダプタは不要となり、USB Power Delivery に適合しているモバイルバッテリーからの給電も可能なため、緊急時にも対応できる。
OTDR 性能の向上でより正確な測定結果
OTDR 性能では、ダイナミックレンジを向上させ、従来よりも長距離の測定が可能となった。「AQ7290 シリーズ」全 6 機種において、従来機種の「AQ7280 シリーズ」から最大2dBのダイナミックレンジ向上を実現した。
また、高反射リアルタイム測定にも対応し、リアルタイム測定における表示波形の品質を重視し、高精度な波形の表示を行いながら更新する。これまでのリアルタイム測定では見ることができなかった長距離経路の遠端や、多分岐スプリッタの測定も可能だ。
コネクティビティの向上で遠隔操作が可能
接続性も向上しており、市販の無線LANアダプタとWi-Fiルータを使用することで、オフィスや自宅から遠隔操作やデータ転送が可能だ。新たにLTE対応USBドングルにも対応し、Wi-Fi ルータ無しでも遠隔操作ができるようになった。