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ダイヤトレンドの産業用光メディコンが、国内メーカー初のCC-Link IE TSN認証取得

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 ダイヤトレンドは8月30日 、同社が発売している産業用光メディアコンバータ「DMC-E1S1-C」において、国内メーカー初(※)となるCC-Link IE TSN ClassB認証を8月23日に取得したと発表した。(情報提供:PR TIMES)
※2024年8月23日時点にて、発売中の国内メディアコンバータとして初めて

TSN需要
 生産現場における自動化の需要は年々高まっており、生産性・効率性・安全性の向上を目指す産業においてTSN(Time-Sensitive Networking)は重要な手段になっている。そのため、FA分野の企業は、機械とシステム間の通信と調整を改善するためにTSN技術の採用を増やしており、Knowledge Sourcing Intelligence社のマーケットレポートによれば、世界のTSN市場規模は2028年には約16.5億米ドルに達すると予測されている。

 ダイヤトレンドは「このTSN技術を生産現場で採用するにあたり、機器構成が柔軟にできないという課題があった。なぜなら、CC-Link IE TSN ClassBに対応した光メディアコンバータがなかったため、機器間距離を100m以内で構成する必要があったためだ」と指摘し、「今回、『DMC-E1S1-C』をCC-Link IE TSN ClassB認証に対応させることで、機器間距離を最大550mまで延長可能とし、機器構成の幅が広がった」と説明している。

DMC-E1S1-Cの特長
 DMC-E1S1-Cは、CC-Link IE TSN ClassB 1GbpsおよびCC-Link IE TSN ClassA 1Gbps、100Mbpsの推奨配線部品試験に合格。高度な時刻同期が必要な認証ClassBに対応した光メディアコンバータだ。
 SFPポートを1ポート搭載しているため、例えばダイヤトレンドのSFPモジュール「SFPGZX70-w」を併用することで、100mが最大通信距離となる有線LANを光信号に変換し、最長70kmの接続を実現する。また、三菱シーケンサに合わせたコンパクトサイズのため、制御盤の省スペース化に貢献する。
 ダイヤトレンドは「本製品は、CC-Link IEフィールドネットワーク推奨ネットワーク配線部品試験合格製品だ。なお、TSN配線で使用する場合は、SFPモジュール『SFPGSX-w』を併用使用いただくことで、最長550mまで延長接続が可能となる」と説明している。
直販価格:35,640円(税込)
動作温度:-10℃~+70℃
保存温度:-40℃~+85℃
本体重量:250g

CC-Link IE TSNについて
 CC-Link IE TSNは、標準Ethernet規格を拡張した「TSN(Time-Sensitive Network)」を採用している規格で、リアルタイム性を確保しながら、他のオープンネットワークの通信やITシステムとの情報通信を同一ネットワークで融合が可能なネットワークだ。
 認証クラスには、ClassAとClassBの2種類があり、Class Bがより高性能となる。ClassBに対応している製品は高精度な時刻同期が可能であり、具体的には、同期リアルタイム通信や、同期精度1μsの担保が可能といったことが可能だ。ただし、専用LSIを用いるか、高速な通信周期をサポートした汎用EthernetLSIが必要となる。

今後の展望
 ダイヤトレンドは「今後も、製造現場のDX化に必要不可欠なネットワークソリューション製品の拡充をしていく」としている。