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古河電工が、光デジタルコヒーレント向け超小型狭線幅波長可変光源で19dBmの高出力化を達成

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高出力化・狭線幅化により、次世代通信規格である800ZRの早期普及を推進

 古河電工は3月21日、光デジタルコヒーレント通信に用いられる超小型狭線幅波長可変光源(図1)で、19dBm(約80mW)の高出力化を達成したと発表した。

図1:超小型狭線幅波長可変光源。OFC 2024(エキシビション3月26日〜28日:サンディエゴ)で同製品を展示し(OFS Fitelブース内)、6月にサンプル出荷を開始予定だという。

背景
 近年、生成AIおよびMLの登場によりデータセンタなどでの通信トラフィックが全世界で爆発的に増加しており、今後もさらに伸びていくことが予測されている。このような状況に対応するため、光デジタルコヒーレント方式による800G超高速伝送システムの導入が進められているが、特に次世代通信規格である800ZRでは、光源となる波長可変レーザの高出力化などが期待されている。

内容
 古河電工が20年以上培ってきた結晶成長や精密光半導体加工といったレーザ製造技術を活かした導波路設計の最適化により、超小型狭線幅波長可変光源の高出力化を達成した。従来では18dBm(約63mW)の光出力だったが、レーザチップの高効率化や駆動条件の最適化により、従来比27%増となる19dBm(約80mW)の光出力が可能となった(図2)。また、高出力化と同時にデジタルコヒーレント通信で重要な狭線幅特性となる150kHzを実現している(表)。
 古河電工は「今回の高出力化・狭線幅化によって800ZRの早期普及を推進し、さらには従来規格である400ZR製品への応用により高性能化に貢献する」とし、「当社は今後も、光源の更なる高性能化を行い、情報通信社会の進化を支え社会環境に優しいネットワークの構築に貢献する」との考えを示している。

図2:光出力特性。

表:従来品との仕様比較。

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