古河電工が、半導体光増幅器を内蔵した変調器集積型半導体レーザを開発
テレコム 無料古河電気工業は3月1日、半導体光増幅器(SOA:Semiconductor Optical Amplifier)を内蔵した50G Baud高光出力の変調器集積型半導体レーザ(EML:Electro-absorption Modulated Laser)「FOL13EBxCS」を開発し、1月よりサンプル出荷を開始していたことを発表した。
背景
携帯電話用5G網の整備により高速・大容量化されたクラウドサービスの普及が進み、ネットワークエッジでの伝送容量増加にともない、短中距離通信の信号用光源の需要が増大している。EMLは、信号波形と高速動作に優れ、100Gbps以上の中距離(10km~)通信用光源として広く使われており、長延化や大容量伝送への対応のために高光出力化のニーズが高まるとともに、消費電力の抑制との両立が求められている。
内容
同製品は、通常のEMLにSOAを集積することで通常のEMLと同等の消費電力で約2倍の光出力を実現した。通常のEMLでは、レーザへの注入電流を増やすことで光出力を増加させるため、光出力に比例して消費電力も増加するが、高効率に光出力を増加させることができるSOAを集積することで高光出力と低消費電力の両立を可能にした。
同製品を100G~400Gイーサネット、次世代高速PONシステムなどに適用することで、メトロ・アクセスネットワークの長延化の実現が期待できる。
古河電気工業は「従来のロングホール/メトロ向け光源(中長距離用)だけではなく、データセンタおよびアクセス系ネットワーク用光源(本製品含む短中距離用)まで含めて、広範囲の光ネットワーク階層に対応していく」との考えを示している。
同製品はOFC 2023(3/7~9)のOFS Fitelブース内で展示予定だという。