国内外の主要ベンダと6Gの実証実験の協力体制を拡大
モバイル/無線 無料新たにEricsson、キーサイト・テクノロジーとの実験協力に合意
NTTドコモ(以下、ドコモ)と日本電信電話株式会社(以下、NTT)は2月27日、国内外の主要ベンダである富士通、日本電気株式会社(以下、NEC)、Nokiaの3社と行っている6Gに関する実証実験の協力体制をさらに拡大し、新たにEricsson、Keysight Technologies(以下、キーサイト・テクノロジー)の2社と6Gの実現に向けた実証実験を協力して行っていくことで合意したと発表した。
ドコモとNTTは「これにより、計5社と6Gの様々な周波数帯を想定した実証実験を推進する」としている。
6Gのサービス提供に向けては、5Gで利用されている周波数帯に加えて、6GHzを超えるミリ波帯やサブテラヘルツ波帯などの新たな周波数帯を含めた、広帯域にわたる周波数帯を有効活用するための技術など、多くの移動通信技術を検証する必要がある。これまでドコモとNTTは、2022年6月から主要ベンダ3社と新たな無線通信技術やAI技術の活用に焦点を当てて、実証実験を行ってきた。
今回合意したEricssonとは、6~15GHz帯における6Gミッドバンドに適した新無線インターフェイスの実証実験と、100GHz帯におけるサブテラヘルツ波帯での超高速データ伝送を実現する新無線インターフェイスの実証実験を行う予定だ。また、キーサイト・テクノロジーとは、サブテラヘルツ波帯を用いた超広帯域通信に向けた電波伝搬特性の測定実験を行う予定だという。
ドコモとNTTは今後について「今回体制拡大した国内外の主要ベンダとの実証実験を推進するとともに、幅広い移動通信技術の研究開発に向けて、その他の主要ベンダとも各社の強みを活かした様々な取り組みを推進する予定だ。これにより、6Gの研究開発を加速させ、世界的な6Gの標準化や実用化に向けた検討に貢献していく」との考えを示している。
なお、今回の取り組みについては、MWC 2023(2/27~3/2)のドコモブースでも紹介されるという。
各ベンダとの実験内容(予定)
■Ericsson
- ミッドバンドに適した周波数利用効率改善やマルチバンド広帯域化を実現する無線インターフェイスの実証実験
- 超高速・大容量の実現に向けたサブテラヘルツ波帯における高利得マルチビームを活用する無線インターフェイスの実証実験
- 利用周波数帯としては6~15GHz帯および100GHz帯を想定
■キーサイト・テクノロジー
- サブテラヘルツ波帯を用いた超広帯域通信の実現に向けた、屋内外環境におけるサブテラヘルツ波帯の電波伝搬特性の測定実験
- 利用周波数帯としては92~300GHz帯を想定
■実験期間
2023年3月~2026年3月