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ノキア、ドコモ、NTT3社による2つの技術開発により、6Gが大きく前進

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 ノキア、ドコモ、NTTは2月15日、6Gへの道のりにおいて2つの重要な技術開発に成功したと発表した。
 1点目は、人工知能 (AI) と機械学習 (ML) を無線インターフェイスに実装し、実質的に6G無線に学習機能を搭載すること。2点目は、新しいサブテラヘルツの周波数帯域を利用して、ネットワークの通信容量を劇的に向上させることだ。

 AIネイティブの無線インターフェイスとサブテラヘルツの周波数帯域は、いずれもノキア、ドコモ、NTTが将来の6Gネットワークのために取り組んでいる重要な研究テーマ。これらの技術によって、新しい没入型メタバースとクロスリアリティ(XR)体験、および新世代のモバイルアプリケーションへの道が切り開かれることになる。このパートナーシップにより、ドイツのシュツットガルトにあるノキアベル研究所では両方の技術が概念実証として具体化されている。
 ノキアは、2月27日~3月2日にバルセロナで開催されるMobile World Congressで、6GのAIネイティブ無線インターフェースのデモを行うという。

 ノキアベル研究所、ドコモ、NTTの研究者は、送信機に搭載されたAIベースの機械学習の波形と、ディープラーニングを用いた受信機を組み合わせることで、さまざまなシナリオで効率的にデータを送信できる機械学習された無線インターフェースを設計・実装することに成功した。このAI/機械学習ベースの実装により、信号のオーバーヘッドが大幅に削減され、スループットが最大30%向上したという。
 さらに、AIネイティブの無線インターフェイスにより、6Gネットワークはアプリケーション、デバイス、またはユーザが要求する接続タイプに柔軟に対応できるようになる。例えば、工場内のネットワークを産業用センサ用に一度に最適化したり、ロボットシステムやビデオ監視用に再構成したりすることができる。パブリックネットワークでは、AIによって強化されたネットワークにより、高速で走行する緊急車両だけでなく、XRを使用している歩行者にも最適化された接続を提供することができる。

 サブテラヘルツの帯域(100GHz以上)は、その伝播特性のために携帯電話で使用されたことはないが、ビームフォーミングなどの新しい技術により、これらの周波数帯域が将来の6Gネットワークに開放される可能性がある。この高周波数帯域は、6Gのもう1つの重要な機能になりうる高精度の無線センシングに適している。
 このパートナーシップの概念実証では、ビームフォーミングを使用して144GHzのキャリア周波数と単一の256QAMストリーミングで25 Gbpsの通信接続を実証することができた。サブテラヘルツの帯域にアクセスすると、6Gネットワークに膨大な通信データを取り込むことができる。サブテラヘルツの帯域は、通信容量を全体的に向上させるだけでなく、数ギガビットの平均通信速度を必要とする最も高帯域の将来のユースケースに対して6Gネットワークが対応できるようになる。

 ノキア、ドコモ、NTTは、次世代ネットワークの主要技術を共同で定義し、開発することを目的として、2022年6月に初めて6Gパートナーシップを開始した。今回のパートナーシップは、ドコモとノキアが長い間共同開発を行ってきた歴史を引き継いでいる。1990年代の3G、それに続く4G、そして5G O-RANを含む今日の5Gに至るまで、両社の協業によりアイデアを着実に実現し、新境地を開いて、エンドユーザに最適な体験を提供してきた。

 ドコモのチーフテクノロジーアーキテクトである中村武弘氏は「2022年6月に開始したNTTおよびノキアとの協業の成果として、6Gに向けた2つのキーテクノロジーの着実な進展を発表できることを喜ばしく思っている。協業を通じて、革新的な6G技術を確立し、6Gのグローバルな標準化・商用化に貢献していきたい」とコメントを出している。

 ノキアベル研究所のコア研究部門のプレジデントであるピーター・ベッター氏は「6G時代に向けて、通信を起点として、ネットワークは自身で考え、感知し、作用し、デジタルと物理の現実をつなぐポイントになる。ドコモ様とNTT様とは6Gのビジョンを共有し、その未来に命を吹き込む基礎研究を共同で行っている」とコメントを出している。

 ノキアは「私たちは、6Gが既存の技術やシステムの上に構築されるだけでなく、ネットワークの能力を拡大し、変革するものになると考えている。それは人間、現実、デジタルのそれぞれの世界を融合させ、私たちに本来備わっている人間の可能性を飛躍させる。これを達成するためには、将来の6Gネットワークの重要な要素となる主要なテクノロジーが6つあると考えている。この6つのテクノロジーとは、新しい周波数帯、AIネイティブなエアインターフェイス、センサとしてのネットワーク、極めて優れた接続性、認知的で、自動化され、特殊化されたアーキテクチャ、そして、信頼性の高いセキュリティだ」としている。

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