シスコと楽天シンフォニーが、Open RANおよびTelco Cloud市場の拡大に向けて戦略的パートナーシップを締結
モバイル/無線 無料シスコと楽天シンフォニーは2月28日、戦略的パートナーシップを締結し、両社の強みをかけ合わせ、インターネットの未来に備えるグローバル サービスプロバイダの取り組みを支援していくと発表した。(本抄訳は、シスコシステムズが3月1日に発表)
両社は、スペイン・バルセロナで開催中の世界最大のモバイル関連見本市「MWC」において、オープン無線アクセスネットワーク(Open RAN)技術に基づいたクラウドネイティブな仮想化4G/5Gモバイルネットワークの提供を加速していくことについて覚書(MoU)を締結した。
楽天モバイルが業界で初めて構築した革新的なクラウドネイティブネットワークアーキテクチャを基盤に、楽天シンフォニーとシスコは、クラウド時代における通信事業者の競争力をより効果的に向上させるソリューションを提供する。両社はコスト削減、アジリティの強化、将来的な技術や規制に対応することに加え、持続可能性の実現に向けた環境要件を満たす、大規模な業界変革への要望に応えていくという。
この4年間、数々の重要なマイルストーンを達成してきた両社は、今回ベストプラクティスを応用し、自動化されたアジャイルで高性能なインフラストラクチャに基づき、競争の激しいモバイル環境向けに最適化した、ソフトウェア デファインド ソリューション(注)を開発する。
このソリューションには、モバイル、ルーティング、スイッチング、自動化を含めたシスコの最先端ポートフォリオと楽天シンフォニーのOpen RAN、オーケストレーション、さらに楽天シンフォニーの「Symworld」の全アプリケーション群がコンポーネントとして含まれる。シスコと楽天シンフォニーは「協力してサービスプロバイダ向けソリューションの検証と認証を行い、設計から導入、運用に至るまで、すべてのライフサイクルを通じてパフォーマンスを発揮するシステムを提供する」としている。
楽天シンフォニーのCEO、タレック・アミン(Tareq Amin)氏は「オープンアーキテクチャ、クラウド、仮想化、自動化の原則は、通信事業者が近い将来に展開する新しいネットワークの重要な要素だ。楽天シンフォニーのオープンインターフェイス、仮想化、クラウド、自動化を、シスコの確立されたネットワークの実績と製品とともに使用することで、通信事業者はネットワークの構築と運用を大幅に改善する機会を得ることができる。新世代のネットワークを展開する際の業界の課題を解決するために、シスコと協力して、非常にユニークなものをもたらすことができると信じている」とコメントを出している。
シスコ、マススケール インフラストラクチャ グループ エグゼクティブバイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー、ジョナサン・ダビッドソン(Jonathan Davidson)氏は「シスコはクラウド主導のオープンな5G対応モバイルネットワークが人々のつながり方を変革し、あらゆる面でより多くのことを実現し、獲得できるようになることを実証してきました。楽天シンフォニーと協力することで、私たちはグローバル サービスプロバイダにレガシーなRANの代替手段をすぐに利用できる方法で提供し、ネットワークを変革することで、より直感的で自動化したネットワークが、拡大する接続に対する需要に応えるという、他にはない機会を得ることになる」とコメントを出している。