京都大学とNTT西日本による産学共同「オープンラボ(名称:Platform Initiative Lab)」の設立
DX/IoT/AI 無料次世代プラットフォームを形成する基盤技術の具現化、実証にむけて
京都大学とNTT西日本は2月17日、京都大学プラットフォーム学卓越大学院プログラムにおいて連携し、社会に存在する様々なデータを活用連携する次世代のプラットフォームに係る実証実験を行うための検証環境「Platform Initiative Lab」を共同で整備すると発表した。
同ラボではワイヤレスIoTセンサ、最新のローカル5G無線局設備、IaaS/データ処理基盤等をはじめとするデータ収集・処理プラットフォームとしての必要不可欠な設備を揃えており、農業、医療、防災に代表される現場環境においてデータ収集、分析から処理駆動まで可能でビジネス想起も可能な「ワンストップな実証実験環境」を提供するという。
京都大学とNTT西日本は「今後、本ラボでは、オープンに参加機関、協賛を募り、さまざまな産業プレーヤーと本プログラム担当者が共創し、プラットフォームに関連する研究開発・実証を通じて新しいビジネスの創出や、本プログラムの目標である次世代プラットフォームの新規創出に貢献できる人材の輩出をめざす」との方針を示している。
背景と目的
現在、国内の情報通信分野においては、5Gの本格的な展開及び社会実装により、データの活用が更に活性化され、それにより地域課題の解決やイノベ―ションの創出が期待されている。また既に諸外国では、Beyond5Gもしくは6Gと呼ばれる次世代情報通信基盤における研究開発の取り組みが活性化してきており、それらの動向に追従していくためにも、次世代に向けた研究開発の取り組みを進めることが重要となっている。
また次世代の情報通信技術に加えて、情報社会の更なる進化にあたっては、社会に存在する様々なデータを扱い、それらを相互に連携させていくためのプラットフォームの構築が重要であり、このプラットフォームの具現化が課題となっている。
京都大学とNTT西日本は「このような背景を踏まえ次世代技術の開発・実装に向けて、ローカル5G無線局設備を含むラボを立ち上げ、大学ならではのアイデアや最先端の研究成果、企業の強み技術、NTTの最先端の情報通信技術を融合して次世代プラットフォームの具現化と実証、新たなビジネスの創出を行う」としている。
Platform Initiative Labについて
主な提供内容
実験プロジェクトに対するワンストップな実証実験環境の提供
- 農業、医療、防災等の現場環境から各種情報を収集、各種機器を制御可能なワイヤレスIoTセンサ基盤
- ローカル5G無線基地局設備等
- IaaS基盤サーバリソース
- IaaS基盤上のアプリケーション(データ分析自動化技術等、その他今後追加予定)
各専門分野の有識者による共同研究・開発・実証支援
- 共同研究・開発・実証に関して産学官共創できる環境を本プログラムが提供
役割分担
京都大学
- 社会課題解決に資する次世代プラットフォームの設計・構築を通じた研究開発の促進
- 最先端の研究成果の利用環境の提供
- 次世代プラットフォームの新規創出に貢献できる人材の育成
- 各専門分野の有識者による共同研究・開発支援を通じたパートナー形成とのユースケースの共創
NTT西日本
- IaaS/データ処理基盤を中心とした開発用検証環境の提供
- 研究・開発・実証から商用化までワンストップの共創環境の提供
- プラットフォーム学との融合による新たなイノベーションの創出、社会への展開
今後の展開について
京都大学とNTT西日本は「本ラボを活用した研究開発・実証を通じて、次世代の情報社会を支えるプラットフォームの具現化に取り組んでいく。また、本ラボの概要については2月21日開催予定の情報学シンポジウムにて説明を予定している。詳細については別途、本ラボのオープニングイベント(今後開催予定)にて説明を予定している」という。