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IIJが「白井データセンターキャンパス」に2期棟を増設

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 IIJは2月4日、白井データセンターキャンパス(以下、白井DCC)に2期棟を増設すると発表した。
 建設スケジュールは、2022年5月に着工、2023年4月からの運用を予定。
同社は「新たに建設する2期棟は、エリア敷地面積約8,000㎡、最大受電容量10メガワット、1100ラック規模のキャパシティを有し、国内企業のDX推進に伴い需要が拡大しているIIJのネットワーク関連サービスの設備収容スペースを拡張していくとともに、エンタープライズやクラウドベンダ、コンテンツ事業者、データセンタ事業者などの旺盛なコロケーション需要に対応する。また、自動化の適用領域を拡大し、運用効率のさらなる向上を図るとともに、メガソーラ発電設備を併設するなど、カーボンニュートラルへの取り組みも推進していく」との考えを示している。

背景

 2019年5月に1期棟の稼働を開始した白井DCCは、最新省エネ技術やAI、ロボットによる運用自動化など新技術を積極的に採用し、DX、AIやIoTの本格普及による大規模なデジタルデータ処理のニーズに対応できるデータセンタだ。
 白井DCCは、IIJが提供するクラウドやネットワークサービスの集約拠点としても活用されており、それらのIIJサービスとの親和性や、省エネや自動化などの新しい取り組みが評価され、サービス事業者やエンタープライズのコロケーションやハウジングの受注が堅調に増加している。また、昨今の国内企業におけるICT利用拡大を受けてIIJサービスの利用も増加し、サービス設備を収容するファシリティとしてのDC活用も大きくなっている。
 同社は「今後もコロケーション需要およびIIJサービスの設備の拡大が予想され、1期棟(約700ラック)は2022年度中に満床となる見込みであることから、当社は白井DCCを拡張し、2期棟を建設することとした。2期棟では、1期棟で導入した自動化や省エネ技術を発展的に継承し、適用領域を拡張していく」と説明している。

主な特長

最新の省エネ技術/設備の採用
 空調設備には消費電力を削減する「外気冷却空調方式」および効率的に空調搬送できる「壁吹き出し空調」を採用。電気設備は三相4線式UPSを採用し、200Vを効率的に給電するとともに、リチウムイオン蓄電池を活用した空調電力のピークカット、ピークシフトによる電力需要の平準化も進めていく。

ロボットによる自動化の推進
 データセンタの設備巡回には地上走行ロボットに加えて、ドローンを利用した巡回の実証を進めていく。さらに、RPA(Robotic Process Automation)/RBA(Run Book Automation)基盤による業務自動化に加えて、入館業務の無人化など、ロボットによるデータセンタ運用業務のさらなる自動化を推進する。

カーボンニュートラルへの取り組みを推進
 大量の電力を消費するデータセンタにとって、カーボンニュートラル化の対応は喫緊の課題だ。同社は「今後は、オンサイトメガソーラー発電設備の併設や、オフサイトの発電設備からの電力調達など、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みを推進していく」としている。

ネットワークサービスとの高い親和性
 IIJの各種ネットワークサービス、クラウドサービス設備と直結できることに加えて、2022年3月にはIXサービスであるJPNAP東京サービスの提供拠点が白井DCCに設置されることから、国内外のコンテンツ事業者やインターネット接続事業者との相互接続も実現する。
 同社は「白井DCCのある印西地区は建設ラッシュが続くデータセンタの集積地として注目されており、各種クラウドサービス、近郊データセンタ等と接続するネットワークのHUB拠点としても利用できる」としている。

2期棟イメージ。IIJは「今後も、高品質なデータセンタファシリティと付加価値の高いネットワークサービスで、国内外において安定したインフラ基盤を提供していく」としている。


2期棟の設備概要。