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PacketLightのPL-4000x製品ファミリーに、IDQ社の量子暗号通信技術QRNGを実装【アイランドシックス】

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 アイランドシックスは1月7日、同社が日本で扱っているPacketLight Networks(以下、PacketLight)社が、金融業界、企業、政府機関向けに量子暗号ソリューションを提供するID Quantique(以下、IDQ)社と提携したことを発表した。

 PacketLightは、400Gメトロおよび200Gロングホールアプリケーション向けのPL-4000x製品ラインの暗号化ソリューションを強化するため、IDQのQRNG(量子乱数発生器)チップを採用。これにより、400Gデバイスのレイヤー1暗号化が強化された。

 PL-4000x デバイスは、大容量データセンタ相互接続ネットワークに対する顧客のニーズに対応している。400G Muxponder(PL-4000M)および 1.6T Transponder/Muxponder(PL-4000T)は、1U モジュラーデバイスでMux/Demuxやアンプ、光スイッチを統合し、1波長で400Gの容量をコスト効率よく提供する。このデバイスは、10/25/100/400Gbイーサネット、16/32Gファイバチャネル、OTU2/2e/4サービスを1つの400Gコヒーレントアップリンクに集約し、楕円曲線Diffie-Hellman鍵交換によるLayer1 GCM-AES-256 暗号化も内蔵している。
 今回、量子暗号鍵を生成するためのハードウェアベースのコンポーネントであるIDQのQRNGチップを追加したことで、さらに高いレベルのセキュリティを顧客に提供することができるようになった。IDQのQRNGチップは、IDQの特許である量子技術により、CMOSイメージセンサで捉えた光源のショットノイズから、最初のビットから高いエントロピーを持つ鍵生成のための証明可能な不偏かつ予測不可能なランダムネスを生成する。アイランドシックスは「PacketLightのデバイスに搭載されたチップは、シンプルで、最小限のボードスペースを消費し、電力効率に優れている」と説明している。

 PacketLight NetworksのCEOであるKoby Reshef氏は「データセキュリティは、ファイバやDWDMネットワークによるデータセンタ接続において最も重要な要素になっている。IDQとの提携により、当社の暗号化ソリューションを強化し、鍵生成のランダム性に関するFIPSとCCの要件に準拠することができる」とコメントを出している。

 ID QuantiqueのCEO 兼 共同創設者であるGrégoire Ribordy氏は「我々は、PacketLightがエンドユーザに、より良いサービスを提供し、セキュリティを新しいレベルに引き上げるために、この技術(QRNG)を取り入れる動きをしたことを嬉しく思っている」とコメントを出している。