NECプラットフォームズが、MediaTekと5G通信機器開発で協業
モバイル/無線 無料国内企業で初めてMediaTek製5Gチップセットを使用した5Gモバイルルータを開発
NECプラットフォームズは10月14日、世界的なファブレス半導体企業である MediaTek と日本市場向けの5Gデータ通信機器開発において協業し、国内企業で初めてMediaTek製5Gチップセット「T750」のライセンス契約を締結したと発表した。NECプラットフォームズが「T750」を使用して開発した5Gモバイルルータ「Speed Wi-Fi 5G X11」は、KDDI、沖縄セルラー電話、UQコミュニケーションズから10月15日より発売開始される。
NECプラットフォームズは「今後、高い通信品質水準でモバイルルータやホームルータなど、30年以上にわたり累計3500万台以上を出荷してきたAtermブランド製品のラインナップへ新たに5Gデータ通信機器を加えて、日本市場向けに2022年度から発売していく計画だ」としている。
今回の提携によりNECプラットフォームズは、ブロードバンド通信市場向けにシステムオンチップ(SoC)の開発で市場をリードするMediaTekのサブ6帯の5G通信機能と必要な周辺部品が全て統合されている「T750」の提供を受ける。今後NECプラットフォームズがAterm製品開発で培った小型化技術や独自アンテナ技術、高速Wi-Fi通信の制御技術と、MediaTekが保有する5Gモデム技術やWi-Fi6ソリューションを組み合わせて、5Gモバイルルータや5Gホームルータなどを開発していくという。
NECプラットフォームズは「5Gデータ通信機器の開発・製造・保守に関して日本国内で一貫した対応を実現する体制を構築し、カントリーリスクの低減や高い品質・信頼性の担保、迅速な保守などを通じてお客様が推進するDXに貢献していく」としている。
MediaTekは「MediaTekの5Gソリューションはスマートフォン、ラップトップ、ホームルータ、モバイルルータ、そのほか様々な製品に搭載され、先進の5G体験を提供する。NEC プラットフォームズとのモバイルルータにおける協業により、あらゆる方々に高速で安定した5G接続を提供するという当社のコミットメントを日本でも実現することができた。この取り組みを通じて、日本市場における当社の実績を更に拡大し、日本における5Gサービスの展開を加速させることに貢献したいと考えている」とコメントを出している。