フジクラとUS Conecが、次世代型超小型フォームファクタMMC多心光コネクタ及びMDCデュプレックス光コネクタに関する協業の合意を発表
データセンタ/LAN 無料 フジクラとUS Conecは9月29日、両社が互換性のある次世代型の多心及びデュプレックス(2心)超小型フォームファクタ(VSFF)光コネクタ(以下、多心:MMC光コネクタ、デュプレックス:MDC光コネクタ)に関する開発・生産・供給を可能とする協業の実施に合意したことを発表した。
フジクラは「この協業は、MMC及びMDC光コネクタのマルチベンダサプライチェーンを実現し、フジクラとUS Conec間のシナジーを最大限まで高めることとなる」との見解を示している。
MMC光コネクタは、従来品よりコンパクトな1×16心MTフェルール (TMT) を採用した多心光コネクタで、従来のMPO光コネクタポートの3倍高密度を実現し、超低挿入損失でより高密度な光ケーブル敷設インフラをサポートする。
この新しいTMTフェルールは、現在敷設されているMPO-16光コネクタに採用されているMT-16フェルールで実績のあるアラインメント構造を採用しており、標準的な125 um径光ファイバ及び250umピッチのリボン型光ケーブル敷設技術と互換性がある。フジクラは「このTMTフェルールは、フジクラ製とUS Conec製を完全互換とすることで、製品供給の安定性を大きく高める」としている。
US Conec製ELiMENT MDC光コネクタは、1.25 mm径フェルール技術を採用したデュプレックス光コネクタで、MMC光コネクタと同サイズで、SFP-DD、QSFP-DD及びOSFPプラガブル光トランシーバMSAで採用されている。従来のデュプレックスLC光コネクタの3倍高密度で、新しい光トランシーバデザインのポート分岐アーキテクチャにも対応している。
最先端のプラガブル光トランシーバや光電融合実装(Co-packaged Optics)を採用する400G+次世代リンクアーキテクチャでは、既存のMPO、LC及びSC光コネクタ技術では実現できない、より高密度な光ケーブル敷設ソリューションが求められている。フジクラは「わたしたちのMMC及びMDC光コネクタは、通信事業者及びデータセンタの性能要件に対するこれらの課題の解決を実現する」としている。
今回の協業について、US Conecの President & CEOであるJoe Graham氏は「MMC及びMDC光コネクタは、比類ない密度、簡単な着脱、現場での部品組み替え性、最適なキャリアグレード性能を提供して、新時代の先駆けとなる。フジクラとUS Conec間の共同努力は、最先端の光コネクタ技術で急速な大量敷設を可能にするとともに、確固たるサプライチェーン要求を満たすことを確かにする」とコメントを出している。
フジクラの取締役COOである岡田直樹氏は「フジクラは、最先端の光ファイバ、光ケーブル、多心光ファイバコネクティビティ等の”つなぐ”テクノロジーを通じ、お客様の価値創造と社会に貢献する。フジクラの革新的技術である6,912心超高密度光ケーブルSWR (Spider Web Ribbon)/WTC(Wrapping Tube Cable) 及びMMC・MDC光コネクタは最適なソリューションを提供します」とコメントを出している。