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NECがmMIMOの高度な制御を実現するOpen RAN対応の仮想化ソフトウェアを開発

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柔軟で拡張性が高い5Gネットワークをソフトウェアベースで実現

 NECは7月1日、5Gネットワークにおいて、Massive MIMO (以下、mMIMO) のデジタルビームフォーミングをサポートし、柔軟で拡張性が高いネットワークの構築を実現するキャリアグレードの仮想化ソフトウェアを開発したと発表した。
 2022年初頭から北米、欧州およびアジア市場向けに提供することをめざすという。

 現在、多くの通信事業者でコアネットワークに仮想化技術が導入されており、今後5GのRAN領域においても同技術の導入が見込まれている。仮想化技術の導入により、装置コストの低減や調達リードタイムの短縮によるサービスの早期提供の実現に加え、オーケストレーターによる統合運用・管理の自動化、制御の最適化が可能となり、サービス品質や信頼性の向上を実現する。
 同ソフトウェアは、キャリアグレードの性能を実現するクラウドネイティブのソフトウェアだ。5Gの高速大容量の要求を満たすため、mMIMOが利用されるシステムにおいて、下り通信で16レイヤ以上のフルデジタルビームフォーミングの高度な制御を行う。これにより、大容量伝送を実現するとともに、サービス内容やトラフィックの状況に応じた効率的で自律的な制御を実現する。

 さらに、同ソフトウェアはO-RAN仕様に準拠するため、多様なパートナーによるエコシステムを活用し、ユースケースに応じて様々なコンポーネントを組み合わせることが可能になる。NECは「柔軟かつ投資効率を最適化するネットワークの構築を実現することにより、Open RANの普及に貢献する」としている。

 また、NECはネットワークの統合運用・管理に向け、子会社のNetcracker Technology とNECのRANに関する技術と知見を融合した、RANドメインオーケストレーションソリューションを提供する。
 同ソリューションは、Kubernetesクラウドプラットフォーム上で動作するように設計されたクラウドネイティブのNetcracker Digital OSS(運用支援システム)を活用しており、オープンなAPI仕様および標準規格に準拠しているため、多様なOpen RANベンダ製品との連携が可能となる。

 NECは、通信ネットワークの仮想化技術を先駆けて開発したベンダで、いち早く通信事業者向けにOpen FlowやSDN、NFVを導入し、仮想化コアネットワークを提供してきた。同社は「今後、5GのRAN領域においても仮想化を実現することで、次世代ネットワークに向けたマイグレーションを推進し、5Gを活用した新たなサービスの実現に貢献していく」との考えを示している。