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エリクソンが、KDDIとソフトバンクと共同で日本初のマルチオペレータ無線アクセスネットワークを構築

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 エリクソンは6月23日、日本初のマルチオペレータ無線アクセスネットワーク(Multi-Operators Radio Access Network [MORAN] )の展開を支援するベンダのうちの1社としてKDDIとソフトバンクに選定されたと発表した。
エリクソンが提供するネットワーク共有ソリューションは、各通信事業者が独自に運用保守機能を維持しつつ、新しく柔軟で効率的な方法でネットワーク展開を可能にする。

 エリクソンの装置はTDDと FDDの双方に対応し、 4G/LTE 及び5G NRのネットワーク共有機能を提供する。同ソリューションは、RANコンピュート(ベースバンド)、無線機およびトランスポート製品などのエリクソン無線システム製品と、エリクソンスペクトラムシェアリングやエリクソンアップリンクブースタなどの革新的で多彩な機能を提供するパワフルなエリクソン製の半導体であるエリクソンシリコンで構成されている。
 エリクソンは「我々のネットワーク共有ソリューションは、他にも産業やキャンパスでの無線アクセスネットワークのオンサイトネットワークと公衆ネットワークの共有に適用可能で、産業のデジタル化のサポートへの門戸を開く」としている。

 KDDIとソフトバンクは、エリクソンのネットワーク装置を共同利用することで費用対効果の高い ソリューションを実現し、5Gネットワークをより迅速に緊密に展開できる。現在両社は、複数の周波数帯向けのエリクソン無線システム製品とソリューションを利用し、強固な5Gネットワークを早期に構築することに力を注いでいる。エリクソンの先進的なネットワーク共有ソリューションは、両社の5G以降のネットワークの全国展開に大きく貢献する。エリクソン とKDDI、ソフトバンクは検証作業を完了し、ソリューションの商用展開を開始している。

 KDDIの執行役員 技術企画本部 本部長の佐藤達生氏は「KDDIは、ソフトバンクとエリクソンと共に5Gネットワークの整備を加速できることを嬉しく思っている。このMORANソリューションで5Gの優れた体験を早期にお客様に提供していきたい」とコメントを出している。

 ソフトバンクの常務執行役員 兼 CNO の関和智弘氏は「ソフトバンクは、いち早く5Gのエリアカバーを全国のお客様にお届けすることを目的として、エリクソンと共に、KDDIとの協業プロジェクトを積極的に進めている。この取り組みの成功の鍵を握るのがMORANソリューションであり、とても期待している」とコメントを出している。

 エリクソン上席副社長兼北東アジア地域総責任者のクリス・ホートン(Chris Houghton)氏は「私たちの重要なお客様であるKDDIとソフトバンクの両社の日本初のMORAN構築に貢献できることに心躍る思いだ。日本の重要なネットワークインフラを構築するという重要なミッションをさらにサポートしていくことを楽しみにしている」とコメントを出している。