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楽天モバイルと富士通、Open RANソリューションの共同開発およびグローバル展開に向けて連携

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富士通の無線技術により、「Rakuten Communications Platform」のRANポートフォリオを拡充

 楽天モバイルと富士通は5月19日、グローバル展開を見据えたO-RANの技術仕様に準拠したOpen RANソリューションの共同開発に関して、覚書(以下、合意)を締結したことを発表した。

 この合意に基づき、両社は、楽天モバイルが開発する完全仮想化されたクラウドネイティブなモバイルネットワークプラットフォームである「Rakuten Communications Platform」(以下、RCP)へ、富士通が提供するO-RAN仕様の4Gおよび5G用無線装置(以下、RU)のインテグレーションを実施する。さらに、Open RANソリューションのグローバル展開を目指すとともに、市場をリードするイノベーションの創出を推進していく。
 Open RANは、無線の送受信装置などの仕様をオープンにして、様々なベンダの機器やシステムとの相互接続を可能とする標準化された無線アクセスネットワーク(RAN)。両社で開発するOpen RANソリューションは、RANにおけるマルチベンダ構成を実現し、柔軟な機器調達と構築コストの削減を可能にする。また、オープンな規格に準拠しているため、安全性や透明性の高いRANを構築することができる。

 楽天モバイルの「RCP」は、クラウドネイティブでソフトウェア中心かつOpen RANベースのプラットフォーム。クラウドや仮想化、オープン化の力を活用することで、通信事業者の5GとOpen RANの導入を加速させる。楽天モバイルは、富士通との協働により、高品質な4Gおよび5G用RUのRANポートフォリオを「RCP」に拡充する。
 富士通は、楽天モバイルの日本国内のモバイルネットワーク構築において、マルチベンダ環境下の相互接続確認を含む様々な評価試験やハードウェア品質検証試験などのサービスを提供している。すでに「RCP」の開発における品質確保にも貢献しており、今回の合意を通して、楽天モバイルとの取り組みをさらに強化していく。
 楽天モバイル 代表取締役副社長兼CTO(最高技術責任者)のタレック・アミン氏「世界中の通信事業者や企業に『RCP』を紹介している中で、オープンで仮想化されたRANをベースとした4Gおよび5G NR(New Radio)向けの高性能、高コスト効率、高品質なRUに対する需要が高まっている。高い競争力を持つコスト構造と日本品質による差別化戦略を取り、当社と富士通はお客様へ付加価値を提供できるよう協働していく」とコメントを出している。
 富士通 執行役員常務の水野晋吾氏は「本合意により、両社の取り組みをグローバルへ拡大し、楽天モバイルが推進する『RCP』のグローバル展開に向け、当社が持つ高度な無線技術とオープン化におけるインテグレーション力で貢献する。また、両社のシナジーを最大限に発揮することで、当社が推進するOpen RANをベースとした基地局のグローバル展開がより一層加速することを期待している」とコメントを出している。