光通信、映像伝送ビジネスの実務者向け専門情報サイト

光通信ビジネスの実務者向け専門誌 - オプトコム

有料会員様向けコンテンツ

デジタルエッジが北アジア投資拡大に伴い、日本国内でデータセンタを2拠点取得

データセンタ/LAN 無料

北アジア主要4都市圏(東京、大阪、ソウル、プサン)でデータセンタを6拠点に拡大し、デジタルプラットフォームを牽引

ComSpace IIの外観

 Digital Edge (Singapore) Holdings(以下、デジタルエッジ)は5月11日(東京)、新たに東京都内で2拠点のデータセンタを取得することを発表した。(情報提供:PR Newswire)
 アルテリア・ネットワークス(以下、アルテリア)との契約締結により同社から取得するComSpace I(東京都中央区)およびComSpace II(同新宿区)は、いずれも完全稼働中のデータセンタだ。本件は、先の韓国におけるセジョン・テレコムからのデータセンタ設備2拠点の取得に続き短期間で実現したという。

 最先端で省エネ型かつ接続性に優れたデータセンタの構築と運営を通じてアジアにおけるデジタルインフラストラクチャ変革の加速を目指すデジタルエッジは、2020年の設立以来、日本で3件目および北アジアで4件目となる今回のプロジェクトによって、デジタルエッジのデータセンタは6拠点に拡大する。
 これらのデータセンタは4つの主要都市圏に位置し、東京の3拠点、ソウルおよびプサンの各1拠点に加え、大阪では現在2022年第一四半期に開業予定の12MW規模の施設を1件開発中だ。国内全施設の譲渡完了および大阪施設の開設後における同社の投資額は2億米ドルを超え、国内で総計5,300ラック以上の規模のデータセンタサービスを顧客に提供する。

 デジタルエッジ CEOのサミュエル・リー氏は「当社のゴールはシンプルで、すなわちお客様がアジアでのビジネス機会を確実に取り込むために、簡単、効率的かつ経済的にインフラを導入できる高性能のデータセンタプラットフォームを構築することだ。日本や韓国といった戦略的市場で短期間のうちに多くのプロジェクトを実現できたことを喜ばしく思っている。アルテリアとの長期にわたるパートナーシップの成功を大いに期待するとともに、お客様のDXをより良くサポートするため、引き続きお客様と市場のニーズに応えるデジタルインフラストラクチャープラットフォームの拡張に努めていく」とコメントを出している。

 デジタルエッジは、ComSpace IおよびComSpace IIに関わるアルテリアとの戦略的パートナーシップによって、拡大トレンドにある国内市場と、さらなるユーザニーズに応えていくという。これら2つのデータセンタは、都内最高レベルのネットワーク密度で知られていえう。デジタルエッジは「今後も国内での追加投資やパートナーシップの機会を積極的に検討し、デジタルインフラストラクチャープラットフォームの拡大を目指す」との考えを示している。

 アルテリア 代表取締役社長CEO 株本幸二氏は「デジタルエッジとの業務提携は当社の事業においても非常に理に叶うものだ。2件のデータセンタを譲渡することで当社はコア事業であるお客様への通信ネットワークサービスに注力し、成長を目指していくとともに、デジタルエッジとのパートナーシップによる成長を目指す。デジタルエッジのデータセンタ開発運営の専門性を活かしたより強靭なプラットフォームで、お客様に現在のみならず将来の成長につながる環境をお届けできることを期待している」とコメントを出している。

 デジタルエッジ プレジデント 兼 デジタルエッジ・ジャパン代表の古田敬氏は「デジタルエッジは、首都圏や関西圏など国内データセンタの主要市場で、他に類を見ない国内プラットフォームを構築することで、日本のクラウド化やDX化の加速をサポートしていく。自社プラットフォーム拡大へのコミットメントの一環として、この度当社はアルテリアとのパートナーシップによって戦略的かつキャリア密度の高い拠点を加えることができた。グローバルおよび国内の企業に、当社が推進する世界クラスのデータセンタプラットフォームによるネットワーク多様性をご活用いただくことで、お客様の事業発展に貢献していく」とコメントを出している。

 当該取引は2段階に分けて実施され、1段階目は既に完了、2段階目は慣習的な成立条件を満たした後、2021年第二次四半期(4〜6月)中の完了を予定しているという