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VelodyneとAnsysが自動運転車に関するチームを結成。障害物認識機能向上のためのLiDAR開発を加速

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 VelodyneとAnsysは4月12日(ピッツバーグ)、自動運転車の安全性向上に向けてチームを結成したと発表した。(情報提供: @Press)
 この協業では、VelodyneのLiDAR設計をAnsysの仮想センサスイートに組み込み、自動車メーカーがVelodyneのセンサを自動運転車に組み込むことを促進し、運転の安全性確保を推進し実用化を加速する。

 多くの先進運転支援システムが直面している課題の一つが、危険なエッジケースを確実に試験し認識できるシステムのロバスト性が求められることだ。運転中の異常事態に対応するために、AVでは広い範囲にわたる運転状況において物体の位置を効率よく検知し追跡する補助的な検出技術としてLiDARが必要となる。しかしながらLiDARセンサは高信頼性を確保するために非常に長い走行距離で手間のかかる物理試験を行わなければならず、膨大なシステムの開発コストがかかる。

 VelodyneはAnsysと協業して、実際に近い仮想環境でLiDAR設計をモデル化・評価・検証する次世代のリアルタイムインタラクティブ運転シミュレータであるAnsys VRXPERIENCEに暗号化された「ブラックボックス」の物理ベースのLiDARセンサーモデルを組み込む。このエンド・ツー・エンドの機能により、エンジニアは何百万マイルもの走行における非常に多くのエッジケースの運転シナリオを迅速にモデル化し、物理的な試験を大きく削減することができる。OEM各社は、そのADASポートフォリオにVelodyneのLiDARを組み込むことにより、VRXPERIENCEを用いてAV内のLiDARの配置を最適化しAVの性能を検証することが可能となり、開発コストを削減することができる。

 Velodyne LidarのCEOであるAnand Gopalan氏は「Ansys VRXPERIENCEは実際に近い試験環境を提供してVelodyneのLiDARを用いたADASソリューションの開発と展開を迅速化し、障害物認識機能が強化される。Velodyneの安全に対する重点的な取り組みとAnsysの技術の強みがリンクして情報に基づいた設計を可能にする。この協業により、エンジニアは難しい道路条件でADASアプリケーションを仮想的に走らせることができ、それにより安全なナビゲーションと衝突回避のためのソリューションを確立することができる」とコメントを出している。

 AnsyのチーフテクノロジーオフィサーであるPrith Banerjee氏は「AnsysのAVエコシステムの一員として、Velodyneは安全な自動運転への道筋を作ることに貢献している。Velodyneの最先端の自動車用LiDARはADASの安全性と信頼性を大きく強化し、多くの複雑なエッジケースシナリオにおいて高度な運転方法の決定を行うことができる非常に高機能なAVを可能とする。VRXPERIENCEを用いて、OEM各社はVelodyneのIPを保持しながらLiDARのソフトウェアスタックを評価し、検証されたセンサモデルにアクセスすることができる。これによりVelodyneは迅速にそしてコスト効率よく先駆的なLiDARセンサを設計し、市場への提供を早めることができる」とコメントを出している。

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