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ハイブリッドクラウド環境におけるインターネットブレイクアウトを実現する「NXconcierge」を提供開始【富士通】

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 富士通は2月13日、オンプレミスとクラウドのハイブリッドクラウド環境において、データセンタ経由でクラウドサービスにアクセスするといった従来のネットワーク構築に対し、データセンタを介さず、ユーザの各拠点からインターネットを通じて直接クラウドやSaaSへアクセスするインターネットブレイクアウトを可能とするソフトウェア「FUJITSU Network NXconcierge(エヌエックスコンシェルジュ:以下、NXconcierge)」の提供を開始した。
 販売目標は2022年度末までに売上60億円(同社の決算期は3月末日)。

 「NXconcierge」は、サポート対象となるルータやスイッチなどのネットワーク機器のオプション機能として、Office 365だけでなく、Box、G Suiteなど、ユーザそれぞれのSaaSへのアクセスに必要な、パソコンなどの端末への設定情報の生成および配信を他社に先駆け自動化し、インターネットブレイクアウトの即時適用を可能とします。加えて、同機能を「FUJITSU Managed Infrastructure Service FENICSビジネスSDNサービス powered by NXconcierge」として、データセンタやクラウドと各ユーザ拠点をつなぐ回線サービスや、様々な脅威へ対応したクラウド型セキュリティサービスなどの各種FENICSサービスとともに提供することで、ユーザのネットワーク構築から運用までをトータルに支援していく。
 同社は「今後も、今回提供する商品をはじめとした、ネットワークサービスやソリューションの機能拡充やラインナップ強化を通じて、お客様に最適なネットワーク環境を提供し続ける」としている。

背景

 近年、働き方改革や業務の効率化の動きが高まり、クラウドや、オフィス文書作成、スケジュール、オンライン会議などビジネスに必要な機能が集約されたOffice365やG Suite、セキュアなファイル共有が可能なBoxなどのSaaSが急速に普及している。これらを利用したインターネット通信のさらなる急増に伴い、インターネット通信の出入り口であるデータセンタなどへのトラフィックを集約するといった従来の方法では、ネットワーク帯域のひっ迫やネットワーク機器の性能不足が発生し、クラウドやSaaS利用のパフォーマンス低下によるビジネスへの影響が大きな課題となっている。
 解決策として、データセンタなどを経由せず、利用者のいる拠点から直接クラウドやSaaSへのアクセスを実現するインターネットブレイクアウトが期待されているが、利用者端末のネットワーク設定やクラウドサービス側のネットワーク環境の変化に随時対応するための運用などの負荷が障壁となっていた。

「FUJITSU Network NXconcierge」の特長

 富士通は、インターネットブレイクアウトのスムーズな導入・運用を可能にする「FUJITSU Network NXconcierge」を提供し、ハイブリッドクラウドでの快適なICT利用を支援していく。

利用イメージ

ネットワーク機器や利用者端末の設定情報の生成や配信を自動化し、スピーディーな導入と運用負荷を軽減
 「NXconcierge」は、ネットワーク機器や端末側への設定情報生成および配信を自動で行うことで、ユーザのクラウド上での新しいサービスの追加やサーバ環境の変化にスピーディーに対応し、利用者の各拠点から直接インターネットを通じてクラウドやSaaSにアクセスさせるインターネットブレイクアウトの即時適用を可能とする。また、クラウドやSaaSのアクセス先情報の定期的な収集と更新まで自動で行うため、導入後の運用負荷も大幅に軽減する。

専用のネットワーク機器とポータルサイトで端末情報を可視化し、セキュリティリスクの早急な対処を可能に
 「NXconcierge」は、資産管理ソフトやネットワーク管理ソフトがない環境でも、サイバー攻撃でマルウェアに感染した端末の種類や場所を特定し、その場で迅速に対応することができる。また、ポータルサイトからその情報を確認し、接続位置確認・切り離し処理までの一連の対応を迅速に行うことで、感染拡散のリスクを大幅に低減する。ここで使われる端末の情報は、同製品に対応した専用のルータ「Si-Rシリーズ」やスイッチ「SR-Sシリーズ」などに搭載されている同社独自技術(特許出願中)の端末可視化機能により、ルータやスイッチの通信性能に影響を及ぼすことなく、抽出される。

今後の展望

 富士通は「今後、“NXconcierge”のサポート対象機器や機能を順次拡充していくとともに、企業ネットワークにおいて、接続性、迅速性、セキュリティ、簡便性の4つの要素の重要性を唱えた“CASE-Tetra(ケーステトラ)”のコンセプトに基づくネットワークサービスやソリューションなどの提供を通じて、セキュリティを担保したお客様の多様な働き方の実現や製造現場の様々な機器をつなぎ、それらのデータを活用する次世代ものづくりなどに貢献していく」としている。

提供価格(標準価格、税別)および提供開始時期