MP2110Aのサンプリングオシロスコープが53 Gbaud PAM4光信号の解析に対応【アンリツ】
テレコム 無料100G/200G/400G光デバイスの製造ライン構築を1台でサポート
アンリツは8月30日、光モジュール・光デバイスの製造・検査用測定器であるBERTWave MP2110AのサンプリングオシロスコープのPAM4解析機能を拡充したと発表。従来の26 Gbaudに加え、53 Gbaudの光信号の解析機能を追加した。
同機能により、MP2110Aの特長である低ノイズ/高速測定とともに、次世代データセンタで採用される見込みのQSFP-DD光トランシーバ開発と製造評価をサポートする。
開発の背景
定額制の動画サービスやクラウドサービスの普及により、データ通信量は増大している。このため、伝送装置の光インタフェースには100 Gbpsを超える通信容量が必要とされ、200/400GbEが登場した。そして、この200/400GbE用伝送フォーマットには、従来のNRZ方式に代わり、PAM4方式が採用されている。
現在製造が開始されているCFP8などは26 GbaudのPAM4光信号を使用してるが、将来大量生産が見込まれるQSFP-DDやOSFPでは53 GbaudのPAM4光信号が使用される。そこで今回、アンリツは53 GbaudのPAM4光信号の解析を可能としたことにより、ユーザのニーズに応えました。
製品概要
MP2110AのサンプリングオシロスコープはNRZ信号だけでなく、TDECQをはじめとしたPAM4信号の測定が可能であるため、25Gから400Gまでの光モジュールの品質評価を1台で行うことができる。MP2110Aの特長である高速測定はPAM解析測定にも対応しており、光モジュール生産性向上に貢献する。さらに、今回53 Gbaudに対応したことで、次世代光モジュールの品質評価も可能になるため、設備投資コストを抑制できる。
今回開発した53 Gbaud解析機能は、PAM4信号の解析機能を追加するソフトウェアオプション (MP2110A-095) に含まれる。
主な特徴 (PAM4解析オプション)は次の通り。
簡易な操作で、再現性の高い測定が可能
リファレンスフィルタとイコライザを適応したTDECQ測定ができる。複雑な設定が不要で、他社のオシロスコープと相関のある測定値を再現性良く得ることができる。
低ノイズによる歩留まり向上
3.4μWの低ノイズを実現した高感度O/Eモジュールは、アイ開口の狭いPAM 4信号でも正確な測定を可能とし、歩留まり向上に貢献する。
高速測定による生産性
250 ksample/sの高速サンプリングにより測定時間が短縮でき、生産性の向上に貢献する。