Telefónica Deutschland(以下、テレフォニカドイツ)とNECは12月16日、テレフォニカドイツのOpen RANシステムの実証実験において、NECがシステムインテグレータに選定されたことを発表した。同実証では、既にドイツのバイエルン州ランツベルク・アム・レヒで行われた導通試験に成功している。

　同実証実験においてNECは、テレフォニカドイツのモバイルネットワーク要件に適応し最適化されるようにOpen RANアーキテクチャを定義することに貢献している。また、ADVA、Altiostar、GigaTera Communications、Intel、Red Hat、Supermicro、Xilinxをはじめとした各分野のリーダーであるパートナーと連携してOpen RANシステムの全体設計を行い、各コンポーネントを組み合わせてエンドツーエンドのソリューションを着実に提供できるよう、システムインテグレータとしての役割を果たしている。

　同実証についてテレフォニカドイツ CTIO(Chief Technology and Information Officer)のMallik Rao氏は「Open RANの初パイロットプロジェクトを成功に導く鍵は、経験豊富なシステムインテグレータの知見にあります。NECとその子会社のNetcracker Technologyは、テレフォニカグループ内の多数のプロジェクトの経験を通じて、その専門知識を実証している。NECは、ユーザの体験を飛躍的に向上し、迅速な市場投入を可能にする革新的なネットワークを実現する実力を持つ、信頼できるパートナーであると考えている」とコメントを出している。

　NEC サービスプロバイダソリューション事業部 事業部長の帯刀 繭子氏は「NECとして、顧客企業に大きな価値をもたらすOpen RANソリューションを提供できることに誇りを感じている。NECのITおよびネットワーク領域の専門知識と独自のグローバルでの経験を活かし、テレフォニカドイツのOpen RAN構想に貢献できることを大変光栄に思っている」とコメントを出している。