オムニチャンネルエンゲージメントをサービスとして顧客体験に組み込み

　シスコとIMIモバイルは12月6日(サンノゼ＆ロンドン)、シスコがIMIモバイルを約7億3000万米ドルの現金により買収することで合意したと発表した。(本抄訳はシスコシステムズが12月9日に発表)
　シスコはIMIモバイル株1株当たり595ペンスを支払い、買収には債務も引継がれる。(為替レート: 1ポンド当たり1.3438米ドル)

　IMIモバイルは企業や組織がソーシャルメディア、メッセージングや音声など強化された双方向チャンネルを通じて常に顧客とつながるソフトウエアとサービスを手掛けている。買収の完了後、シスコは顧客対応事業者に、エンドツーエンドのカスタマーインタラクション管理ソリューションと豊かな顧客体験とともに、顧客のライフサイクルジャーニーを通じてより速く、スマートな対応とオーケストレーションを提供することが可能になる。
　リモートや在宅ワークの増加にともない、法人顧客はますますコンタクトセンター アズ ア サービス (CCaaS) の実現に向かっている。
　シスコのWebex コンタクトセンター ソリューションは、IMIモバイルのソフトウエアおよびサービスと連動して、次のようなソリューションを提供する。

インテリジェント：カスタマージャーニー全体を通じて、AIによって現場の従業員の能力を強化。
コンテキスト：対応をパーソナライズするのに必要な顧客データの提供。
コラボレーティブ：10倍優れた顧客体験を実現するために、従業員コラボレーションを強化。
オムニチャンネル：カスタマージャーニーを通じて、メール、ソーシャルメディアや音声など、顧客が選択したチャネルでつながること。
プログラマブル：事業者にワークフローを調整して、カスタマージャーニーをパーソナライズする能力を与えること。

　シスコのセキュリティおよびアプリケーション事業担当シニア バイス プレジデント 兼 ゼネラル マネージャーであるジーツ・パテル（Jeetu Patel）氏は「シスコはIMIモバイルとともに、市場への包括的なCXaaSソリューションの創出を支援し、企業に顧客のライフサイクルの全過程にわたって快適な体験を提供するプラットフォームをもたらすことを楽しみにしている」とコメントを出している。
　IMIモバイルの最高経営責任者（CEO）であるジェイ・パテル（Jay Patel）氏は「シスコに加わることで、素晴らしい顧客体験の実現を目指す世界有数のテクノロジー企業の一つになることに心を躍らせている。私たちは、グローバル企業とその顧客の間に、ダイナミックで常につながった世界が実現し、両社のテクノロジーを組み合わせることで、すべての相互作用がお客様にとってより重要なものとなると信じている」とコメントを出している。

重要事項

• シスコの買収提案をIMIモバイルの取締役会は推奨している。買収は英国の企業買収ルール2.7に基づき、本日発表のリリースに記述されている多数の条件に従うことを前提としており、IMIモバイル株主の承認や一定の規制当局の承認が含まれる。
• IMIモバイルの買収手続きは2021年の第1四半期に完了する見通し。
• 買収手続きの完了後、IMIモバイルチームは、シスコのバイス プレジデント兼シスコ コンタクトセンター事業担当ゼネラル マネージャーであるオマル・タワコル（Omar Tawakol）氏が率いる、シスコ コラボレーション事業の一部であるシスコ コンタクトセンターに加わる。