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8K HEVC エンコーダ「ELL8K」を開発。50msの超低遅延に成功【ミハル通信】

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 ミハル通信は11月20日、超低遅延 8K HEVC エンコーダ「ELL8K」を開発したと発表した。
8K映像を同エンコーダでエンコードした信号を、同社が開発したデコーダ経由で映像配信するシステムで、50msという超低遅延の映像配信に成功したという。(※同社計測器にて測定:コーデック 遅延 30ms+伝送遅延 20ms)

 同社では2年前より同エンコーダの開発に着手、「8K内視鏡手術映像の映像配信システム」を2018年の第1回4K・8K 映像技術展で発表、また2019年にはNICT が主催した「さっぽろ雪まつり 8K 映像伝送実験」でも同エンコーダが採用され、その性能が高く評価された。一方で「8K 画質はよいのだが、導入するには数秒の遅延時間が長い」という課題にも直面したという。
 この課題を解決するのが、今回発表されたエンコーダ「ELL8K」。同エンコーダは8K映像信号を約150分の1まで圧縮し、その信号をIP網経由でデコーダに伝送して、8Kテレビに表示する際に50msの超低遅延で表示できる。

 10月に開催された「第3回4K・8K映像技術展」では、同エンコーダの伝送前と、伝送後の映像を2台の8Kテレビで比較するデモ展示を実施したという。ミハル通信は「多くの来場者が『肉眼ではほとんど遅延を感じない』と50msの超低遅延に驚かれていた」としており、「50msの遅延時間は、今後さらに改良をすすめて短縮を目指し、2021年度に製品化を予定している」とのロードマップを示している。

「ELL8K」の製品イメージ