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シスコ、日本市場における5Gネットワーク展開の加速を支援する5Gショーケースを開設

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ラボやデモ環境、エンドツーエンドの実証ネットワーク基盤を提供

 シスコシステムズ(以下、シスコ)は11月12日、高速移動通信方式5Gの価値創出を推進し、エンドツーエンドの5Gネットワーク環境にて実証実験が可能となる「5Gショーケース」の運用を開始したことを発表した。

 5Gは、あらゆる業界のビジネスに大きな革新をもたらし、社会のデジタル変革を加速させる次世代の通信方式。今後、5G SA (スタンドアロン) の導入が進み、低遅延で高信頼(uRLLC)、多数同時接続(mMTC)の性能を生かしたAR/VR、AI、自動運転、スマートシティやコネクテッドヘルスなど様々な先端アプリケーションやローカル5Gのような取り組みを通じて、あらゆる業界でかつてない新しいビジネスやサービスが実現される。2025年までに、通信事業者のモバイル収益の半分以上が、企業顧客と産業向けのサービスからもたらされると予想されている。

 5Gの価値を最大限に発揮させるためには、通信事業者の通信インフラから企業内のシステムまで含めて連携し、セキュアで迅速なサービス提供を可能にするアーキテクチャや、Wi-Fi 6等のアンライセンスドの無線アクセスとのシームレスな接続、エンドツーエンドでの可視化、分析、クローズドループの自動化を含むデジタルオペレーション環境が不可欠になってくる。

 シスコ5G ショーケースの開設は、あらゆる業界のユーザやパートナー企業とともに、5Gの積極的な活用方法を創造・提案し、デジタル変革の推進を支援することを目的としているという。

エンドツーエンドの5Gリファレンスアーキテクチャ

  • 通信事業者の商用インフラをモデリングしたネットワークと企業システムを模したネットワークを接続し、シスコの先端テクノロジーとエコシステムパートナーのテクノロジーを組み込んだ完全なエンドツーエンドネットワークを構築する。
  • リファレンスアーキテクチャの上で実現されるネットワークソリューションをデモンストレーションする。

オープンラボ

  • 通信事業者、企業、公共機関、エコパートナーや業界アプリケーションとのオープンな協同イノベーション環境を提供し、エンドツーエンドの環境下でアプリケーション開発とテストを実施する。
  • シスコのエンジニアがPoC(Proof of Concept:概念実証)をサポートし、PoCラボ環境の構築に必要なナレッジを提供することで、時間、費用を削減する。

ユースケースの創出

  • 通信事業者、企業ユーザ、エコパートナーとともに5Gを活用したあらゆる業界のビジネスに大きな革新をもたらすユースケースを創出し、デジタルトランスフォーメーションの加速を支援する。

5Gショーケースの運用内容と今後の展開

 5Gショーケースは、シスコ東京オフィス27階のCPOCラボに設置され、以下の環境の提供により、5Gの価値を最大化するエンドツーエンドのソリューションの開発や検証を検討されている方、デモンストレーションを希望される方にご利用できる。

  • 無線アクセス、トランスポート、データセンタから成るドメインをまたいだエンドツーエンドの自動化/オーケストレーションやスライシング、コンテナ基盤プラットフォーム上で各NFのライフサイクル管理・運用の自動化が可能な5GC等の通信事業者向けのソリューション
  • Private Cellar System (Local LTE / 5G)の自動プロビジョニング、CUPSによるモバイルユーザープレーンのローカル分散配置、Wi-Fiと5Gのシームレスな接続を実現するOpen Roaming等企業向けネットワークソリューション

 シスコは「5Gショーケースでは、今後もソリューションやデモを追加し、製造、輸送、エネルギーなどの業界の垂直ソリューション等を増強し、5G、そしてそれ以降の積極的な活用方法を創造・提案していく」との考えを示している。

シスコ5Gショーケースの構成イメージ図