ブロードバンドタワー、西日本の通信拠点『大阪POP』を開設
データセンタ/LAN 無料西日本地域で大容量インターネット接続サービス・IPトランジットサービスを提供
ブロードバンドタワーは9月1日、NTTスマートコネクトの「堂島データセンター」(大阪市北区)内に、西日本の通信拠点として『大阪POP』を開設し、サービスを開始した。
『大阪POP』では、ブロードバンドタワーが「NTTテレパーク堂島」内に入居する複数のIX(Internet eXchange point: インターネット相互接続点)事業者や、大手プロバイダとの広帯域での直接接続を行うとともに、同社の東日本の拠点であるデータセンタ、「新大手町サイト」との間を専用線で結び、従来顧客および新規のユーザに向けて、IP通信によるインターネット接続サービスおよびBGP(Border Gateway Protocol: ISPなどの相互接続時に利用される経路制御プロトコル)通信によるIPトランジットサービス(ISP/コンテンツプロバイダ向けインターネット接続サービス)を提供するという。
また『大阪POP』では、NTTスマートコネクトが提供するビル間の光ケーブリングサービスの活用が可能なことから、幅広い関西のコンテンツ事業者やインターネット接続事業者(ISP)も同社サービスを容易に利用できる。
ブロードバンドタワーは、東京23区内4箇所、大阪1箇所の都市型データセンタを運営している。東京23区内のデータセンタは、日本のインターネットの中枢である東京・大手町地区に所在する「新大手町サイト」・「第1サイト」を拠点に複数のIXや主要ISPに接続、東京23区内4箇所全てのデータセンタをDCIを利用して有機的に結合し、IPトランジットサービスおよびパブリッククラウドとのダイレクト接続サービスを各データセンタ内および首都圏の顧客に提供、「インターネットに近い」・「ネットワークに強い」データセンタの運営・提供を行っている。
今回開設された『大阪POP』は、そのネットワークを西日本に拡大、「5G」時代の到来による東京-大阪でのシステム分散・多地域分散の需要や、データセンタ間接続の需要、「アフターコロナ」の時代に増大する通信需要に応えるもの。
『大阪POP』の開設および直近(2020年9月末迄)の回線の新設・増速により、同社のバックボーン回線(対外)の容量は650Gbpsに増強される予定だという。
同社は「基幹であるデータセンタ事業を強靭なものとする様々な施策を、これからも計画・実施していく」との考えを示している。
ブロードバンドタワー 代表取締役会長兼社長CEOの藤原洋氏は「今回の『大阪POP』開設の意義を次のように位置付けている。当社は、通信キャリアとは独立した中立性を基本とする専業型インターネット・データセンタ事業者のパイオニア的存在であり、インターネット・インフラのあるべき方向性を先導する立場にあると考えている。このたび、当社の新大手町サイトとNTTスマートコネクト様の堂島データセンターとが専用線で接続されることは、『データセンタ事業者間接続』および『東京・大手町一極集中運用』から『東京・大手町と大阪・堂島の連携運用』の時代を拓くものであると言える。これは、新型コロナウイルス禍によって減速する経済活動をデジタルネットワークによって補完し、ワークスタイルとライフスタイルのデジタル化を推進することで、当社および当社顧客企業、当社のパートナー企業の事業の発展に大きく貢献するものであると確信している」とコメントを出している。