仮想化基盤によりお客様拠点とICTリソースを柔軟かつシンプルに接続

　シスコシステムズ（以下、シスコ）は7月29日、NTTコミュニケーションズ（以下、NTT Com）の「Managed SDx」にCisco SD-WAN powered by ViptelaならびにCisco Merakiソリューションが採用されたことを発表した。

　ニューノーマル（新常態）時代に向けてクラウド利用の拡大や多様な勤務形態の適用など、新たな事業環境への取り組みが求められ、デジタル変革の重要性が増す一方で、実現に伴う運用の複雑化や、IT専任者の確保、運用コストの増大が課題となっている。
　今回NTT Comは、これらの課題解決に向けて、ICT環境を柔軟かつシンプルに導入でき、一元的な運用管理を可能にする、SD-WANやSD-LANの技術を基盤とした「Managed SDx」の提供を開始する。同ソリューションのType-Cでは、技術基盤としてCisco Integrated Services Router 1000 / 4000、Cisco Aggregation Services Router 1000、Cisco Cloud Services Router 1000vをベースとしたCisco SD-WAN技術が活用されており、企業がアプリケーションエクスペリエンスの向上から、管理の簡素化、適切なセキュリティの確保、あらゆるクラウドへと接続することを可能にする。
　また、同ソリューションのType-Mに採用されたCisco Meraki MR、MX、MSシリーズでは、企業内通信とSaaS通信の自動的な振り分けを可能にし、企業内通信はインターネットVPNを介して本社・データセンタへ、また、SaaS通信は拠点からインターネットへ接続するといったユーザの働き方環境に合わせた、高い安定性とセキュリティ、柔軟性を備えたインターネットVPNやWi-Fi環境を提供する。
　シスコソリューションの技術によって、利用者権限に応じた通信制御といったセキュリティの向上をはじめ、利用するアプリケーションやサービスに応じて多拠点間に必要となる通信機能をシンプルかつ柔軟に導入することが可能となり、事業展開に合わせた適切なICTリソース管理がおこなえるよう、通信の可視化と一元管理を実現する。
　NTT Comとともに、シスコは、業界屈指の技術を活かし、世界最高水準の経済的かつ柔軟、セキュアなネットワーキング環境を提供し、企業のデジタル変革を支援するという。

　NTT Com 代表取締役副社長の栗山浩樹氏は「当社は、お客さまの事業創造や競争力の強化を導くデジタルトランスフォーメーションや、ICTを活用して社会課題を解決する『Smart World』の実現へ取り組んでいる。その鍵を握るデータ利活用の進展に必要となる、柔軟で高品質なネットワークを構成可能なCisco SD-WANソリューションを採用し、『Managed SDx』を提供できることを大変嬉しく思っている。今後も、新たな時代に求められるサービスの提供や、お客さま・ビジネスパートナー各社との共創を通じて社会の課題を解決する取り組みに尽力していく」とコメントを出している。

　シスコシステムズ 副社長 情報通信産業事業統括　中川いち朗氏は「NTTコミュニケーションズとの協業拡大により、柔軟かつシンプルにSDx環境が導入できる『Managed SDx』の提供が開始となることを大変嬉しく思っている。新時代に向けて俊敏性と多様化が求められる企業のICT環境下において『Managed SDx』は、あらゆる業界の幅広いお客様のデジタル変革へのニーズに対応できると確信している。シスコは引き続きNTTコミュニケーションズと密に連携し、お客様のニーズに合わせた最適なネットワーキングサービスの拡充を図っていく」としている。