超多心光ケーブル用融着接続架を販売開始【フジクラ】
データセンタ/LAN 無料フジクラは7月6日、超多心光ケーブルにも対応可能な新型融着接続架の販売を開始した。
製品開発の背景
近年、日常の様々なシーンにおけるIT化がグローバルレベルで加速していることに伴い、通信ネットワーク上で使用されるデータトラフィック量は増大しており、これに応じて、大容量・高速データ通信に対応可能な超多心光ケーブルの需要が高まっている。フジクラではすでに、3,456心及び6,912心の超多心光ケーブルWrapping Tube Cable(WTC)を提供しているが、今後、さらなる多心化に対するニーズの高まりも見込まれる状況だ。
ネットワーク上でやり取りされるデータ量の増大に合わせ、そのデータを処理するデータセンタの増設や大容量化も各所で進められている。それらデータセンタにおいては、使用される光ケーブルの超多心化に応じ、その接続・分岐作業の効率化が従前に増して求められるようになっており、それを可能とする超多心光ケーブル用融着接続架が必要不可欠なものとなっている。
製品特長
今回、同社が新たに販売を開始した超多心光ケーブル用融着接続架は、収容可能な最大光ファイバ心数が13,824心と超多心でありながら、光ファイバ収容トレイのサイズや架内の配線・収納を工夫することで高密度化を実現している。これにより、同じ設置スペースであっても、すでに市場で流通している同種製品に比べ約2倍となるファイバを配線・収納することが可能となった。
また、従来型の融着接続架では、その構造上、超多心光ケーブルの光ファイバ接続・分岐作業は一人の作業者が行う必要があったが、今回発売した製品では、新コンセプトの取り外しが可能な光ファイバ収容トレイ(融着ユニット・融着トレイ)を装備することで、光ファイバの接続・分岐作業を複数作業者が同時並行で行えるようになったため、作業時間の短縮という面においても大きく貢献することが期待される。
同社は「現在、今回発売した屋内設置型にとどまらず、屋外設置型や壁掛け設置型の新型融着接続架の開発も進めている。それら現在開発中の製品についても、今回発売した屋内設置型と同じコンセプトに基づいて開発を進めていることから、同様の作業性改善や作業時間の短縮を実現する製品となる予定だ」としており、「当社はこれからも、超多心光ケーブルからその周辺機器、部品に至るまでの先進的な光関連製品の開発・ラインナップの充実、並びに施工やメンテナンスも含めた光ケーブル配線トータルソリューションのご提供を通じて、お客様に高い価値をお届けできるよう、取り組みを進めていく」との考えを示している。