“5Gアンテナ搭載”スマートポールの試行設置に関する東京都との協定締結【住友商事、NEC】
モバイル/無線 無料5G基地局シェアリングを通じ、超高速インターネットモバイル網の構築に貢献
住友商事は5月25日、東京都が実施するスマートポールの先行・試行設置及び検証について、東京都と協定を締結したことを発表した。NECと共同で、2020年6月末をめどに、西新宿エリアへの2種類のスマートポール設置を目指すという。
東京都は、2019年8月に策定した「TOKYO Data Highway基本戦略」において、東京都に超高速モバイルインターネット網を構築することを掲げている。その一環として、重点整備地域である西新宿エリアにおいて、スマートポールの早期設置の実現を目指している。スマートポールとは、通信基地局やWi-Fi、街路灯やサイネージなどを搭載した多機能ポールであり、新しい地域サービス提供に資するインフラとして、活用が期待されている。
住友商事とNECは、東京都の協力事業者として、2020年6月末までに西新宿エリアに2種類のスマートポールを設置し、平常時と非常時の両面から有用性を検証します。具体的には、デジタルサイネージや人流解析カメラなどの機能を搭載したNECの「スマート街路灯」に、複数の通信事業者が共用する5G共用アンテナシステムを搭載したモデルと、複数の通信事業者の5G基地局を設置するサイトシェア型のモデルを設置予定だ。5G共用アンテナシステムの本格稼働は2021年3月を目指しており、スマートポールの設置や運用の知見を蓄積することで、将来的には都内全域への展開を目指すとともに、効率的なインフラ構築による、都民・来街者向けサービスの発展に寄与する。
住友商事は、国内でのケーブルテレビ事業に加え、海外での通信事業、通信タワー事業への出資など、多様な情報通信事業を展開している。5G分野においては、東急や大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)、東京都港区と共同で、5G基地局シェアリング事業の実証を進めていく。住友商事は「本協定を通じ『TOKYO Data Highway基本戦略』の実現に貢献していくほか、今後も、企業や自治体などと連携し、5G関連ビジネスの創出に取り組む」としている。
NECは「2020年度までの3カ年の中期経営計画『2020中期経営計画』においてセーフティ事業をグローバルでの成長エンジンに位置づけている。本実証は、『NEC Safer Cities』実現に向けたソリューションやサービスの開発を加速・強化するものであり、安全・安心な街づくりに貢献していく」としている。