山口県とNTT西日本との「ローカル5Gを活用した社会課題解決に関する連携協定」の締結
DX/IoT/AI 無料山口県とNTT西日本は4月23日、社会課題を解決する手段としてローカル5Gを活用した取組を促進していくため、連携協定を締結したと発表した。
協定締結に至った背景
少子高齢化に伴う労働人口の減少や多発する自然災害への備え、社会インフラ維持など、いま地域はさまざまな社会課題に直面している。その解決手段の1つとして、地域・産業のニーズに応じて自治体や企業が自らの建物や敷地内で5Gネットワークを独自に構築できる「ローカル5G」の注目が高まっている。
山口県においても、Society5.0 時代を見据え、人手不足や生産性向上等の課題解決に向けた新事業の創出など、産業振興や生活の質の向上等に関する様々な分野で、5GやAI/IoT等の未来技術の活用を推進している。
特に、山口県は、世界を舞台に戦う企業や、最先端のものづくり技術を誇る企業、その製造拠点が多数集積した、「世界に向けた部素材供給拠点」であり、未来技術を活用した製造現場の高度化に取り組んでいる。
NTT西日本は、社会を取り巻く環境変化がもたらす様々な課題に対し、先頭に立って ICTの力で解決をしていく「ソーシャル ICTパイオニア」をめざして、これまで培ってきた経験や技術力を生かし、地域の活性化等の取組を支援しており、ローカル5Gを活用した社会課題解決について検討を開始している。
このような背景のもと、山口県とNTT西日本は、「ローカル5G」を活用した取組を促進することによる社会課題の解決を目的に、今回の連携協定を締結することとなったという。
連携協定の目的と実施事項
今回の連携は、相互に協力し、ローカル5Gを活用して、山口県内の社会課題解決に寄与することを目的とし、以下の事項について連携協力する。その他、連携項目の推進に関すること及び具体的な実施方法については、両者で協議の上、決定するという。
・ローカル5Gの活用事例の創出に関すること
・ローカル5Gの普及促進に関すること
・その他連携項目の推進に関すること
想定される取組
・ローカル5Gを活用したスマートファクトリーやスマートコンビナートを実現するモデルの創出
・その他の産業の新たなイノベーションの創出
役割分担
山口県:ローカル5G活用事例の創出に係る支援、県内企業・自治体等への活用事例の普及
NTT西日本:ローカル5G活用事例の創出、活用促進
今後の展開
山口県内の自治体や製造業などの企業とともに、ローカル5Gの実証実験を通してその有用性を検証し、利活用方法を検討する。それにより得られた成果を、山口県経済の持続的な成長・発展に向けて展開し、ローカル5Gを活用して山口県の様々な社会課題解決を図っていく。
今回の協定に基づく取組の第1弾として、4月23日、ひびき精機とNTT西日本が「スマートファクトリー実現に向けたローカル5Gの活用に関する共同実験協定」を締結し、工場における実証実験に取り組むという。