ノキアは2月25日、楽天モバイルと5G時代に向けたネットワークオペレーション環境の完全自動化にむけたマネージドサービスに関する契約を締結したと発表した。ノキアは総所有コスト（TCO）を最適に管理するため、楽天モバイルと協働し、同社が構築する世界初のエンドツーエンドの完全仮想化クラウドネイティブネットワークにおけるコアネットワークの運用を担当する。同契約により、楽天モバイルはオペレーションの完成度および自動化機能を向上しつつ、業界を変革させるサービスポートフォリオの開発およびサービス展開の拡大に注力することが可能となる。

　楽天モバイルは、日本のモバイル市場を変革させる新規参入者として、ネットワークとサービスの立ち上げに関して意欲的な目標を掲げている。また、5Gサービスの展開にむけ、革新的な「5Gレディ」なクラウドネイティブネットワークを構築している。ノキアの運用サポートサービスにより、楽天モバイルは、既存サービスの信頼性を確保しながら、LTEサービスエリアの拡大と5Gサービスの展開準備に注力できるようになる。

　ノキアは、楽天モバイルのクラウド上にある、ネットワークおよびサービスライフサイクルの管理において、画期的な自動化を実現している。これにより、運用コストを抑えながら、サービスの革新と導入を加速させることが可能となる。このマネージドサービスの契約により、運用コストが予測可能となり、財務上のリスクを最小化できる。また、ネットワークとIT運用が組み込まれた、セキュアで、業界最高クラスのクラウドの提供も保証されている。これにより、楽天モバイルは信頼性の高いTelcoクラウドを通じて、サービスの信頼性を確保しつつ、新しいサービスの展開が可能となる。

　ノキアは、業界をリードするマルチベンダークラウド環境において、2拠点のデータセンタで160を超える仮想ネットワーク機能インスタンスをサポートしている。ノキアの専門知識と付加価値は、楽天モバイルの運用部門の要として、楽天モバイルの事業をサポートする。

　ノキアの運用＆マネージドサービス部門の責任者であるフリードリッヒ・トラヴェガー氏は「ノキアが、楽天モバイル様のTelcoクラウドを管理することにより、楽天モバイル様は、モバイルLTEネットワークの立ち上げ、5Gデジタルサービスプロバイダーとしてのビジョンの早期実現に注力していただける。ノキアは、総所有コストを管理しつつ、自動化に関する最新のイノベーションの活用を通して、新しいサービスを市場に迅速に導入する楽天モバイル様をサポートする」とコメントを出している。

　楽天モバイルの取締役兼CTOであるタレック・アミン氏は「ノキアが楽天モバイルのクラウドネイティブネットワークの運用を支えてくれることで、私たちは迅速なサービスの立ち上げや拡充に注力できるようになる。ノキアは、当社ネットワークの運用に欠かせないパートナーとして、私たちをサポートしてくれており、今後の連携から創出されるビジネスに期待している」とコメントを出している。