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ノキア、世界で63件の5G商用契約を締結

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 ノキアは1月10日、世界で63件の5G商用契約を獲得したことを発表した。昨年末まで5Gの商用契約件数は伸び続け、ノキアは、エンドツーエンドの5Gソリューションにおけるグローバルリーダーとしての強固なポジションを築いている。契約を締結している具体的なユーザは、AT&T、KDDI、Korea Telecom、LG Uplus、NTTドコモ、O2、SKT、ソフトバンク、Sprint、T-Mobile US、Verizon、Vodafone ItalyやZain Saudiといった、主要な5Gアーリーアダプターや革新的な市場リーダー達だ。

 ノキアのモバイルネットワークの責任者であるトンミ・ウイット氏は「63件という実績は、当社の5Gポートフォリオの品質とお客様の信頼によるものだ。引き続き今年も、数多くの新規契約の締結の実現を目指す。当社のエンドツーエンドのポートフォリオには、ネットワークのあらゆる部分に対応する製品とサービスが含まれており、ネットワーク事業者がネットワークスライシング、分散クラウド、産業用IoTなどの主要な5G機能を実現できる製品を網羅している。当社の技術は、全世界で普及しつつある5Gテクノロジーに貢献している。また、5Gにより企業や消費者に無数の恩恵を提供できることを光栄に思う」とコメントを出している。

 有償のネットワーク試験、パイロット試験、デモなどの5G契約は、この63件の契約に含まれていない。これらの契約を含めると、5G契約の総数は100以上になるという。ノキアはまた、5Gマーケットの主要なアーリーアダプターのほぼ全社に対して、最適なベンダーだ。主要なアーリーアダプターには、米国のAT&T、Sprint、T-Mobile USおよびVerizon、韓国のKorea Telecom、LG UplusおよびSKT Telecom、日本のNTTドコモ、KDDIおよびソフトバンク、イタリアのVodafone、英国のTelefonica O2、豪州のOptusおよびVodafone Hutchison、フィンランドのElisaおよびTelia、中東のdu、サウジアラビアのSTCおよびZainが含まれている。

 ウイット氏は「ノキアは、5G技術を全米に展開している通信事業者4社、韓国の通信事業者全3社、および日本の主要通信事業者全3社、これらの全事業者と契約している唯一のネットワークサプライヤだ。4Gでは350社以上の顧客を抱えているが、今回発表した63社は、当社の無線アクセスネットワーク事業の売上の2/3を占めている。また、最も重要な先駆的な市場、低・中・高周波数帯、そして従来型およびクラウド型のネットワークアーキテクチャなどを含む今回の63件の契約は、5Gの初期段階における貴重な知見と学びを提供してくれる素晴らしいスタートとなる」とコメントを出している。

 ノキアは、すべての5Gネットワーク要素をカバーするエンドツーエンドのポートフォリオを持つ唯一のベンダーだ。これは、無線、コア、クラウド、トランスポートだけでなく、管理、自動化、セキュリティなども含まれている。これにより、既存の無線アクセス、コア、およびトランスポートの各ドメインを簡単かつ効率的かつ段階的にアップグレードできるようになり、ユーザは5Gへの移行を迅速に進めることができる。同社の5Gの顧客の約60%は、エンドツーエンドのポートフォリオから無線以外の製品も選択しているという。

 ノキアは、無線技術の研究開発と規格の標準化における継続的なリーダーシップにより、5Gの商用契約件数が順調に増加している。また、最初に標準仕様を宣言してから1年後には、2,000以上の5Gパテントファミリーが5Gに不可欠であると公表した。世界的に有名なノキアベル研究所を含むワールドクラスの発明により、5Gの技術開発においてリーダーとしての役割を果たしつつ、3GPPと協力して5Gの標準仕様を確立し、5Gのネットワーク展開を実現した。現在は、次の標準仕様であるリリース16の策定に貢献している。