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5Gの商用サービス化に向けてStand Alone型5Gモバイルコアを開発【NEC】

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通信事業者とローカル5Gを導入する企業向けに提供を開始

 NECは12月17日、5Gの本格的な商用サービス開始を見据えて、SA(Stand Alone)型5Gコアネットワーク(5GC)を開発、新たに5G導入を進める通信事業者や5Gを地域限定で利用する「ローカル5G」を導入する企業向けに提供を開始した。
 5G時代のセキュリティ確保の観点から、同5GCを採用した通信事業者に対しては、一定条件下でソースコードを開示しセキュリティ面での透明性を確保する。
 また、ネットワーク構築にかかるコスト削減やモバイルネットワーク運用を支援するため、オンプレミス型に加えてパブリッククラウド上でNECが5GCを運用し、サービスとして通信事業者や企業に提供する。

オンプレミス型/クラウド型配置イメージ

 NECは、2019年9月から、LTEから5Gへのマイグレーションを進める事業者に向けてNSA(Non Stand Alone)型の5Gサービスを実現する仮想モバイルコアを開発・提供している。一方、今回提供を開始する5GCは、既存LTE設備の設置が不要なSA型のため、新たに5Gネットワークを導入する事業者に最適なものとなっている。
 主な特長は次の二点。

導入・運用時の負担を軽減し迅速なサービス展開を支援
 今回NECが開発した5GCでは、3GPP標準に基づいて、ネットワーク制御(C-Plane)とユーザデータ処理(U-Plane)を分離するCUPSに対応しているため、C-Planeをクラウドに集約することが可能だ。ローカル5Gなど専用ネットワークが必要なエリアにはC-Plane設備の配置が不要になるため、導入・運用時の負担を大幅に軽減することができる。
 また、vEPCで採用した仮想化に加え、コンテナ技術を採用することでC-Plane機能のソフトウェアのマイクロサービス化を実現している。これにより個々のサービスを独立して扱えるため、各サービスに最適なリソースを柔軟に追加/削除が可能で、スケーラビリティに優れている。加えて、コアネットワーク構築時のソフトウェアの煩雑な設定を自動化しているため、迅速なサービス展開が可能だ。

多様なサービスを実現し、同時に5Gの厳しい要求条件に対応
 5G時代においては、ユーザの嗜好に合わせたサービスメニューの多様化や、ローカル5Gを活用する企業ごとの様々なサービスの導入が想定されている。こうした5Gネットワークの構築にあたっては、eMBB(高速・大容量)、mMTC(同時多接続)、URLLC(低遅延、高信頼)といった複数の厳しい要求条件にコアネットワークが対応する必要がある。今回の5GCでは、3GPPの標準に準拠したネットワークスライシングアーキテクチャを採用しており、異なるサービスごとのニーズに応じて仮想的に分離した専用ネットワークを用意し、こうした5Gの要求条件に対応する。

様々な5Gユースケースへの活用