フジクラは12月6日、新型コア調心融着接続機90Sを2019年12月より販売を開始すると発表した。同社は「光ファイバ融着接続工事に関わるお客様の視点に立ち、『より早く。より正確に。』をコンセプトに、施工時間短縮と作業性向上を実現する数多くの機能を搭載した」としている。
　従来機70Sから採用された自動開閉風防や自動開閉加熱器は、基本設計から見直しが行われており、反応速度が大幅に向上している。補強スリーブを融着接続点に合わせる構造、光ファイバカッタとの無線通信、作業台内蔵のキャリングケース等にも改良が加えられている。無線通信で連携する光ファイバカッタの台数は、従来機70Sでは1台だったが、この新型機90Sからは2台まで連携可能だ。新設計の作業台は分割可能構造であり、作業環境に応じた形態へ変形する。また、ルースチューブ構造の900μm心線やドロップケーブルの接続は、追加部品を必要としない。
　フジクラは「本製品には、30年を超えるコア調心機技術が蓄積されている。光ファイバのコア位置を高精度に検出し、接続損失が極小になるよう光ファイバを調心する。接続前には光ファイバの種類を判別し、種類に応じた最適な放電条件を用いて接続する。放電強度は画像処理によって常にモニタリングされ、リアルタイムに校正される。お客様の施工工事を早く確実に達成する１台となる」としている。

新型コア調心融着接続機90S